VRを使ったインバウンド対策の事例5つ。観光地から小売店、不動産まで最新技術でさらなる集客を

「VRってよく聞くけど、どのように活用すればいいんだろう…」

と感じているインバウンド担当の方。

VRとは、仮想の世界を体験できる技術のことです。ゴーグル型の付属品をつけることで、360度すべてが仮想の映像を見ることができます。

VRは、インバウンド対策にも使用できる技術の1つです。VRを使うことで、観光施設や地方エリアは「来日前に観光地を体験してもらう」「お城など歴史的な建造物を再現する」など、インバウンド客へのアピールが可能に。

さらに観光地だけでなく、小売店や不動産もインバウンド対策としてVRを活用できます。

とはいえ、VRは新しい技術で専門用語も多く、イメージしにくいですよね。

そこで今回は、

  • VRとは
  • VRを使ったインバウンド対策の事例:観光施設や地方自治体
  • VRを使ったインバウンド対策の事例:小売店や不動産

を紹介します。「VRを使うのって難しそう」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけなら簡単です。

まずはVRについて、ざっくり理解しましょう!

VRとは、コンピューターで作り出した仮想世界を体験できる技術

まずVRとは、仮想の世界をコンピューターによって作り出し、まるで本物の世界のように体験できる技術のことです。

付属品であるゴーグル型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を身につけることで、360度すべて仮想世界に。正式名称は「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」です。

身近なVRの例として、ソニー株式会社のPlayStation VRがあります。

VRによって、まるでゲームの世界に迷い込んだような没頭感を得ることが可能です。

ARとの違いは、現実の風景が入っていないこと

VRに近い技術として、“AR”があります。ARとは、「現実の風景とアニメなどのバーチャルな映像を重ねて表示する技術」です。

VRとARの大きな違いは、“現実の風景が入っているか、仮想の世界のみか”という点です。ARは現実世界の映像を含んでいますが、VRでは使用しません。

ARについて詳しくは、「ARでインバウンド対策。訪日外国人のストレスを解消し、観光客やリピーターを増やす方法とは」で解説しています。

ここまでVRについて解説しました。

続いてはVRをインバウンド対策に使うメリットを、事例を使いながら紹介します。

VRをインバウンド対策に使うメリットと事例3選

VRを使うメリットは、

  1. 観光地を旅マエにアピールできる
  2. 歴史的な建物などを再現できる
  3. 旅行博などイベントに活用できる

の3つです。1つずつ解説します。

1.日本政府観光局(JNTO):観光地を旅マエにアピールできる

VRを使うことで、観光地の様子を擬似体験できます。

例えば、日本政府観光局(JNTO)が作成した動画「[360° VR] JAPON – Où traditions et futur se rencontrent」。こちらはVRを使用して以下の観光スポットや日本文化を紹介しています。

【日本の観光スポット】

  • 東京:東京タワー
  • 香川:小豆島のエンジェルロード
  • 京都:伏見稲荷大社

【日本文化】

  • 歌舞伎
  • 回転寿司
  • 原宿にある「KAWAII MONSTER CAFE HARAJUKU」

再生回数は2018年8月時点で、117万7,165回を記録。日本を知らない外国人でも、日本についてまんべんなく、本当に旅行したかのように知ることが可能です。

また訪日外国人がSNSをよく使うことから、Facebookを使ったキャンペーン「WIN A TRIP TO JAPAN 」を実施しました。動画の印象的なシーンをFacebookに投稿することで、応募が完了。抽選で各国1組2名に、日本までの往復航空券をプレゼントしています。

このように動画とSNSを連動させることで、再生回数アップが期待できます。

動画の中の「KAWAII MONSTER CAFE HARAJUKU」などは“サブカルチャー”と呼ばれており、外国人から人気の日本文化の1つです。

サブカルチャーについて詳しくは、「サブカルチャーとは?訪日外国人の集客には、日本の伝統文化との融合がカギ」で解説しています。

2.凸版印刷:歴史的な建造物など、日本文化を再現できる

VRを使うことで、昔の建物の再現も可能です。

例えば、凸版印刷の「ストリートミュージアムアプリ」では、“史跡VR”を提供しています。

スマホやタブレットの位置情報と連動し、そこにあったお城などを当時の姿のまま再現。観光資源の多い地方エリアが活用されており、集客が期待できます。

というのも訪日外国人は、買い物などの「モノ消費」よりも、観光地などを鑑賞する「コト消費」を求める傾向です。当時の姿を体験できるツアーなどがあれば、さらなる集客が期待できます。

アプリは以下からダウンロードできます。

大分県:旅行博などイベントのブース体験として活用できる

大分県はVR動画を、イベントで活用しています。

大分県は、県内の魅力を紹介するVR動画を作成。アプリ「Guru VR(グル・ブイアール)」から視聴することで、大分県内の温泉めぐりや砂湯体験が可能です。

アプリは以下からダウンロードできます。

この動画を、大分県別府市のイベント「おんせん県おおいた世界温泉地サミット」のブース体験として提供しました。そして展示を体験した人のみ、GuruVRのウェブページにつながるQRコードを読み取ることができるシステムです。

そうすることで、体験後もスマホに大分県の情報が手元に残るように。大分県が旅行の候補地になり、実際の訪問につながることが期待できます。

ここまでVRを使った、観光施設や地方自治体のインバウンド対策についてお伝えしました。

実はVRをインバウンド対策に活用できるのは、観光地だけではありません。小売店や不動産などにも活用でき、実際にイギリスの百貨店とコンピューター会社が、VRなどの技術を使ったサービスを提供しています。

次で詳しく紹介します。

VRのインバウンド対策は、小売店や不動産にも活用できる

VRを使ったインバウンド対策として、

  • 小売店:John Lewis(ジョン・ルイス)
  • 不動産:Giraffe360(ジラーフ360)

を紹介します。

小売店:ジョン・ルイスが360度動画で商品のサイズ感などをアピール

まずこちらはVRではありませんが、イギリスの百貨店「John Lewis(ジョン・ルイス)」が、360度動画を使って商品を紹介しています。

Facebookの広告を使って、実際の住居にベッドやソファなど商品を置いた状態を見せています。

百貨店の売り場で見るよりも、購入後に商品を使用する様子や、サイズ感などがイメージしやすくなりますよね。

広告の閲覧数は約1万1,000PVを記録。今後も動画を使ったアプローチを続ける予定です。

不動産:VRで遠方のお客さまの内覧を実現

イギリスのコンピューター会社Giraffe360(ジラーフ360)(以下、ジラーフ)は、物件をVRで確認するサービスをスタートしています。

VRの動画で物件を撮影し、動画をお客さまに共有。この動画をチェックすることで、内覧のために海外から渡航する必要がありません。

渡航前に気になる物件をしぼることができ、内覧や購入がスムーズにできます。

さらには工事中の物件でも、完成後の内装をVRで視聴できます。お客さまへのイメージ共有がしやすくなりますよね。

このようにVRは観光施設だけでなく、小売店や不動産などにも活用できます。

さらなる集客のためにも、まずはいくつかのVR動画を体験してみてはいかがでしょうか。

VRでさらなるインバウンドの集客につなげる

ここまでをおさらいします。

VRとは、仮想の世界をコンピューターによって作り出し、まるで本物の世界のように体験できる技術です。ARとは異なり、現実世界の風景はまったく入っていません。

VRはインバウンド対策に活用できる技術です。例えば、

  • 観光地を旅マエにアピール
  • 歴史的な建物を再現する
  • イベントのブースとして提供

などです。

そして事例として、以下の5つを紹介しました。

  1. 日本政府観光局(JNTO):360度VR動画で観光地や日本文化を紹介
  2. 凸版印刷:VRでお城など昔の建物を再現
  3. 大分県:イベントで大分の温泉や砂湯体験のVR動画を提供
  4. ジョン・ルイス:360度動画で商品のサイズ感をアピール
  5. ジラーフ360:VRで遠方や完成前の物件の内覧を可能に

VRを使うことで、まだ日本を訪れていないインバウンド客へのアピールが可能に。来日のきっかけになることで、さらなるインバウンド客の集客が期待できます。

今回はVRを使った集客方法を紹介しましたが、「自然」や「日本食」、「アート」など日本各地には魅力的なコンテンツがあふれています。

これらのコンテンツを掛け合わせて地方の集客に役立てた事例を、「インバウンドの地方誘致に成功した3つの事例に学ぶ「コンテンツの掛け合わせ」という戦略」で紹介しています。気になる方は、あわせてチェックしてみてくださいね。

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