2018年、風疹の大流行により米CDCが日本への渡航を警告。インバウンドへの影響は?

「日本では風疹が大流行しているけれど、インバウンドへの影響ってあるのかな…」

と感じているインバウンド担当の方。

風疹が日本で大流行しているため、アメリカのCDC(疫病対策予防センター)が旅行をなるべく控えるように警告を出しています。特に風疹の予防接種を受けていない人や、妊娠中の女性に対して強く注意しています。

というのも、日本では2018年8月頃から、40〜50代の成人男性を中心に風疹が大流行している状況です。患者の数は500人を超えて、今後もしばらくおさまる気配は感じられません。

このまま風疹の大流行が続くと、インバウンド客が減るkととなり、ホテルや飲食店、小売店などは売上の減少につながる可能性があります。

とはいえ、具体的な対策や予防法は、なかなかわかりにくいですよね。

そこで今回は、

  • CDCが発表した風疹の大流行への警告
  • 風疹の大流行によるインバウンド産業への影響
  • 国内でできる風疹への対策

を紹介します。

「風疹を完全に防ぐことは難しいかも…」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。

まずは風疹への警告について、ざっくりと理解しましょう!

米CDCが日本の風疹の大流行に警告

アメリカのCDC(疫病対策予防センター)は2018年10月、訪日を予定する旅行者に、「風疹が大流行しているため、渡航を考え直すように」との警告を出しました。

今回の風疹の大流行は、レベル2の警告にあたります。

レベル2というのは、

  • アフリカのコンゴで大流行した「エボラ出血熱」
  • 中南米で発生した「ジカウイルス感染症」

と同じレベル。それくらい、アメリカからは日本の風疹が深刻な問題として考えられています。

特に、

  • ワクチン接種を受けていない人
  • 妊娠中の女性

に対して、強く注意しています。

2018年8月、日本では風疹が40〜50代の男性を中心に大流行

この警告には、日本で風疹が大流行していることが大きな理由です。

日本では1980年代や90年代、2012〜2013年にも風疹が流行していました。しかし2018年に再び流行し、40〜50代の男性を中心に広がっています。

患者の数は、2014〜2017年までほとんど100人未満でした。しかし、2018年になるとその数は500人以上に増加。特に2018年の8月から増え、10月にはピークに達しています。

出典:東京都感染症情報センター「風しんの流行状況(東京都 2018年)」

というのも、日本では1970年代からワクチンの接種がスタートしましたが、予防接種を受ける人は当時あまり多くありませんでした。

そのため現在の40〜50代は、ワクチンの接種をしていない人が比較的多い世代です。抗体がないために、風疹にかかってしまう人が少なくありません。

風疹は世界中で発症例のある感染症ですが、日本で再び広まっていることから、今回警告が出されたのです。

風疹の症状

風疹は、1〜4歳までの子供に多い感染症です。そして、体内に2〜3週間ほど潜伏してから発症するため、症状が出るまで感染になかなか気付くことができません。

具体的な症状は、赤くて小さな斑点が肌にあらわれること。また、発熱やリンパ節のはれ、成人が発症したときは、手や指のこわばりや痛みが出ることも。

さらには、妊娠中の女性が感染した場合「先天性風疹症候群」として、子供が難聴などの障害を持ったり、低体重で生まれてきたりする可能性があります。

予防法は、ワクチンを接種すること。予防接種で、発症を防ぐことが可能です。

しかし先ほどもお伝えしたように、年代によってはワクチンを接種していないため、風疹が発症してしまう成人が増えています。

今後も日本で風疹の流行が続いた場合、インバウンド産業へはどのような被害があるのでしょうか。次で詳しく解説します。

米CDC発表の風疹の大流行によるインバウンド産業への影響

もしも今後も風疹の大流行が続いた場合、以下の影響が考えられます。

  • 訪日外国人の減少
  • ホテルや飲食店、小売店の売上ダウン

例えば訪日中に風疹に感染し、帰国後に発症。そこからさらに感染が広まったとき、「日本への旅行が原因」とわかれば、訪日旅行の予定を変更する人も出てくる可能性があります。

また風疹のような感染症は、斑点や発熱などの症状に苦しむだけではありません。実際にヨーロッパでは、「はしか」の流行により、死亡する人も出ています。

次で詳しくお伝えしますね。

ヨーロッパでは、はしかの流行で36人が死亡している

風疹などの感染症は、患者数が拡大すると、死亡につながることもあります。実際にヨーロッパでは、はしかの流行で死者が出ています。

WHOヨーロッパ事務局によると、はしかの発生数は2017年に増加しました。

患者数は、

  • 2016年:5,273人
  • 2017年:21,315人

と、前年より4倍に。その結果、合計35人が死亡しました。

出典:厚生労働省検疫所「ヨーロッパで麻しん患者が昨年比400%に増加」
https://www.forth.go.jp/topics/2018/02201302.html

特に患者数が多かったルーマニアやイタリア、ウクライナなどは、ワクチンの接種率の低さが問題になっている国でした。このことからも、予防接種の重要性がわかりますよね。

このように、風疹の大流行が続いた場合、インバウンド客の旅行先として日本が省かれる可能性が高まります。外国人の観光客が減り、インバウンド産業がダメージを受けることは避けられません。

そのためにも、ワクチンの接種や予防接種の呼びかけによる、感染防止の対策は必要です。

そこで最後に、ワクチン接種率アップのためのインバウンド対策を、事例で紹介します。

CDC発表の風疹の大流行など、疫病に対するインバウンド対策の事例

風疹の予防には、ワクチンの接種が欠かせません。ここでは、

  • ワクチン接種を呼びかけたロシア
  • 無料で抗体検査を呼びかける東京都など

を紹介します。

外国人に向けた対策事例:ロシアのFIFAワールドカップ

2018年にロシアで開催のFIFAワールドカップが開催されました。そしてWHOアメリカ事務局は、ロシアへ渡航する前に、

  • はしか(麻しん)
  • おたふく風邪(流行性耳下腺炎)
  • 風疹

の予防接種を呼びかけました。

というのも、ワールドカップのような世界中から人が集まるイベントは、ウイルスが運ばれやすいです。また現地で感染し、自国にウイルスを持ち帰ってしまうことも。

そのため、渡航前のワクチンの接種を呼びかけることが欠かせません。日本でも厚生労働省検疫所がワールドカップ中の警告ページを作っています。

自国の言語で呼びかけることで、予防接種への意識が高まります。

東京都など一部エリアでは、風疹の免疫をチェックする抗体検査を実施

各自治体が、風疹の抗体検査を無料で実施しています。

対象は、東京都や埼玉県などの一部エリアに住んでいる

  • 妊婦
  • 妊娠を予定、もしくは希望している19歳以上の女性

です。対象者の夫など、同居者も接種可能です。

風疹の予防接種は8,000円から1万2,000円ほどかかることもあり、高額な出費です。

しかし抗体検査によって「免疫がある」とわかることで、予防接種の必要がなくなることも。無料で予防接種の必要性がわかるのは助かりますよね。

ホテルや飲食店などの店舗スタッフは、インバウンドのお客さまと接することが多いです。風疹を広めないためにも、これを機に検査を受けてみることをおすすめします。

また厚生労働省が「職場での風しん予防対策」を作成しています。これを読み、職場内でも感染が広まらないように、対策をしましょう。

CDC発表の風疹大流行を防ぐために、予防接種でワクチンの接種を

今回は、CDCが発表した風疹の大流行に対する警告について、解説しました。

おさらいすると、風疹の大流行によりインバウンド産業では、

  • 訪日外国人の減少
  • ホテルや飲食店、小売店の売上ダウン

などのダメージが考えられます。

これを防ぐためには、予防接種が欠かせません。

そこでワクチンの接種を呼びかける事例として、

  • ロシアのFIFAワールドカップ前の呼びかけ
  • 東京都などで実施する無料の抗体検査

を紹介しました。

インバウンド客の減少をストップさせるためにも、まずは抗体検査だけでも受けてみることをおすすめします。

風疹の大流行が心配される一方で、インバウンド客の中には「ウェルネストラベル」として、日本に注目している人も少なくありません。詳しくは「【2018年版】ウェルネストラベルとは?観光×健康でインバウンド獲得のチャンス!」をご一読ください。

 

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