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インバウンド対策とは?成功事例29選とともに徹底解説

目次

「インバウンド対策ってどのようなものがあるんだろう」

と思っている方。

2020年の東京オリンピックが近付くにつれ、日本を訪れる外国人観光客は年々増えています。実際に2019年の訪日外国人数は約3,188万人を突破し、インバウンド消費も増えることが期待されています。

外国人旅行者からのインバウンド消費を増やすためには、業界ごとのニーズに沿ったインバウンド対策が必要です。そして対策は成功事例を参考にして考えることが、最も参考になります。

とはいえ、実際にどんなインバウンド対策があるのかは、なかなかわかりにくいですよね。

そこでこの記事では、

  • インバウンドの観光客数の変化を過去3年のデータから解説
  • 業界ごとのインバウンド対策の成功事例29選
  • インバウンド対策の成功事例を生み出すためのポイント3つ
  • インバウンド対策に活用できる補助金
  • インバウンドの対応に必要な「英語」

を順に紹介します。

インバウンド対策というと大変そうに感じますが、事例を知るだけなら難しくはありません。

成功事例からインバウンド対策のポイントをおさえて、外国人旅行者の集客や売上アップに役立てていきましょう!

インバウンドの観光客数の変化を過去3年のデータから解説

2019年、日本における外国人旅行者は過去最高の約3,188万人を記録しました。

出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(総数)」
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/since2003_visitor_arrivals.pdf

2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることから、さらなる増加が予想されています。

しかし外国人観光客の数は、もともと多かったわけではありません。そこで日本政府観光局(JNTO)が公表している過去3年間のデータから、訪日観光客数がどのように変化しているのかを解説します。

2017年に韓国と中国からの観光客数が700万人を突破

日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2017年の訪日外国人は2,869万1,073人、そして前年比から19.3%の伸びを記録しています。

中でも韓国(714万人)と中国(735万6,000人)は、全市場で初めて700万人台に突破しました。さらにロシアでは年初のビザ要件緩和の影響が大きく、前年比から40.8%も増加と高い伸びを示しています。

2018年には約3,119万人を記録し、国も新たな施策を発表

2018年、訪日外国人の数は3,119万1,856人を記録しました。昨年から約250万人の増加となり、引き続き過去最高の外国人観光客数となっています。

そして2018年3月30日、国は外国人旅行者に対して「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定しました。この中で2020年に4,000万人、2030年には6,000万人のインバウンド客を集めることを目標に掲げています。

2019年には約3,188万人を記録し、外国人旅行者の受け入れ数がアジアで第3位に

2019年、外国人旅行者の数は3,188万2,100人を記録しました。2018年からは約70万人の増加であり、再び過去最高となっています。

また「外国人旅行者受入数ランキング」でも、以下を記録しました。

  • アジア:第3位
  • 世界:第12位

2016年にはアジア第5位であったことから、日本はアジアの中でも外国人旅行者の数が増えていることがわかります。

出典:観光庁「「平成30年度観光の状況」及び「令和元年度観光施策」(観光白書)について」
https://www.mlit.go.jp/common/001294573.pdf

実は訪日観光客数は、2011年の東日本大震災をきっかけに減少しました。しかしその後さまざまなインバウンド対策に取り組んだことで、訪日外国人の数は順調に回復しています。

実際に多くの業界でインバウンド客を取り込むための対策が進められており、国も後押しをしています。

これからインバウンド対策に取り組むのであれば、すでに実施されている事例を参考にするのがおすすめです。実際の事例から対策やポイントを学ぶことで、自社や自店でも成功する可能性が高まるからです

そこで次は具体的なインバウンド対策として、各業界が取り組んでいる事例をお伝えしますね。

業界ごとのインバウンド対策の成功事例29選

ここからは、各業界が取り組んでいるインバウンド対策の成功事例を、

  • 飲食店
  • 百貨店
  • 薬局など小売店やメーカー
  • ホテル、旅館など宿泊施設
  • 地方自治体

の順に紹介します。

各業界の取り組みを参考に、自社の事業に取り入れることのできるものはないか検討してみましょう!

飲食店におけるインバウンド対策の成功事例


まずは飲食店の事例として、

  1. 動画を活用してわかりやすく伝える「浅草 つる次郎」
  2. 外国語メニューを用意してわかりやすく「菜々 土古里」
  3. 見た目でわかりやすい店頭ディスプレイを外国語にも対応「日本料理店 がんこ」
  4. 多言語端末の導入で注文をスムーズに「金の蔵」
  5. 現地ツアー会社から団体誘致に成功「すたみな太郎 NEXT」
  6. Instagramの発信で欧米人を集客「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」

の6つをお伝えします。

成功事例1. 動画を活用してわかりやすく伝える「浅草 つる次郎」

浅草のお好み焼き店「つる次郎」では、動画を見ながら外国人観光客にお好み焼きを焼いてもらう取り組みをしています。

動画は初めてお好み焼きを焼く外国人にもわかりやすく、体験をうながすサポートとして好評です。外国人観光客のニーズは、単にお好み焼きを食べるという「モノ消費」から、体験をともなう「コト消費」へと変化しているからです。

コト消費について、詳しくは「『モノ消費からコト消費へ』は本当?訪日外国人の目的別消費額の比較から見るインバウンド効果」をご一読ください。

成功事例2. 外国語メニューを用意している「菜々 土古里」

新宿にある韓国料理店「菜々 土古里」では、外国人観光客を受け入れるために多言語メニューを用意しています。

対応言語は日本語、英語、中国語の3つ。

お店が百貨店の中にあることから外国人観光客の割合が高く、今後はさらに対応言語を増やしていくことも検討しています。

成功事例3. 店頭ディスプレイが外国語にも対応「日本料理店 がんこ」

銀座で日本食を提供する「がんこ」は、メニューサンプルに外国語の表記を追加しました。

目的は日本食になじみのない外国人にも、安心して料理を楽しんでもらうこと。

またお店のホームページも英語、韓国語、中国語に対応しています。

成功事例4. 多言語端末の導入で注文をスムーズに「金の蔵」

大手居酒屋チェーン「金の蔵」の池袋サンシャイン通り店では、多言語に対応した端末を導入しています。海外ではめずらしい飲み放題、食べ放題サービスが体験できる居酒屋は人気ですが、口頭でうまく注文できないことが外国人旅行者の悩みのタネでした。

多言語端末を導入することで、スムーズな注文を実現。好きなメニューを選ぶだけで注文できるため、外国人旅行者からも好評です。

成功事例5. 現地ツアー会社から団体誘致に成功「すたみな太郎 NEXT」

「すたみな太郎 NEXT」は全国で130店舗を展開する「すたみな太郎」をさらに進化させた、バイキングレストランチェーンです。

すたみな太郎はインバウンド需要を見越して海外ツアー専門の部署をつくり、「一般社団法人アジアインバウンド観光振興会(AISO)」にも登録。

その結果、現地のツアー会社から団体観光客の予約を獲得することに成功しています。

成功事例6.Instagramの発信で欧米人を集客「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」

「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」は、東京の渋谷道玄坂にあるコーヒースタンドです。決して広いとはいえない店舗ですが、多くの外国人旅行者がコーヒーとフレンドリーな接客を楽しんでいます。

インバウンド対策として、Instagramで英語の文章を添えた写真を投稿しながら、海外のコーヒースタンドやコーヒー好きの投稿に積極的にいいねをしました。その結果、フォロワーは2020年2月時点で約5万4,000人を記録し、訪日外国人の集客にもつながっています。

百貨店におけるインバウンド対策の成功事例

続いては、百貨店におけるインバウンド対策の成功事例を、

  1. 中国をメインターゲットにしたインバウンド対策「高島屋」
  2. 免税店でインバウンドの需要を捉える「三越伊勢丹ホールディングス」
  3. 人気の化粧品を中心にインバウンド需要を獲得「京王百貨店」
  4. 会員証でリピーターの獲得を狙う「小田急百貨店」
  5. インターネットを活用して利便性を高める「松屋銀座」
  6. 買い物客の心をつかむ取り組み実施「大丸松坂屋百貨店」

の順に紹介します。

成功事例1. 中国人観光客をメインターゲットにした「高島屋」

「高島屋」はインバウンド対策として、免税カウンターの増設、Alipay(アリペイ)やWechatPayment(ウィーチャットペイメント)など中国人向けの支払い手段の拡充、Wi-Fi環境の改善を実施してきました。

また中国の大手オンライン旅行会社「Ctrip」と提携し、Ctripを使って日本へ訪れた外国人旅行者へ割引サービスも展開しています。

その結果、2018年2月期連結決算で売上高9,495億円(前年比2.8%増)、営業利益353億円(同3.9%増)を獲得。インバウンド需要のあと押しもあり、2期ぶりの増収と8期連続の増益となっています。

成功事例2. 免税店でインバウンドの需要を捉える「三越伊勢丹ホールディングス」

三越と伊勢丹を運営する「三越伊勢丹ホールディングス」は、外国人観光客に向けた三越銀座の免税売店「Japan Duty Free GINZA」が好調で、2018年3月期の売上高が1兆2,689億円(前年比1.2%増)を記録しました。

成功のポイントは「日本の伝統工芸や海外のブランド品を扱ったこと」。日本文化を楽しみたい外国人旅行者のニーズを満たしています。

成功事例3. 人気の化粧品を中心にインバウンド需要を獲得「京王百貨店」

「京王百貨店」は化粧品を中心に扱うことで、インバウンド客を獲得しています。

例えば2018年2月、全面改装を進めている新宿店において、新たに訪日外国人客向けの化粧品売り名をオープンしました。

最も人気の化粧品は、信頼感のある「メイドインジャパン製品」を扱う国内ブランドで、前年に比べて2.6倍の売上を達成しています。

成功事例4. 会員証でリピーターの獲得を狙う「小田急百貨店」

リピーターである外国人旅行者の集客に取り組んでいるのが、「小田急百貨店」です。実は日本を訪れる観光客は1人あたりの単価が高く、できるだけ何度も店舗に呼び込むことが売上アップへの近道です。

そこで小田急百貨店は、会員証「Odakyu Department Store Shopper’s Pass」を発行し、以下のサービスを提供しています。

  • 5%優待チケットの贈呈
  • 通訳を優先的に予約できる
  • ホテルへの無料デリバリー

免税手続き1回あたり、80万円(税抜)を超える訪日観光客がターゲット。買い物を楽しみたい訪日外国人を集客しています。

成功事例5. インターネットを活用して利便性を高める「松屋銀座」

「松屋銀座」では、海外のショッピングモールとの連携によってインバウンド需要に対応しています。

具体的には、タイで百貨店を経営している「ザ・モールグループ」と提携し、松屋銀座のカードとザ・モールグループのカード両方をお互いの店舗で使えるようにしました。

また日本に来る前にインターネットで商品を予約、取り寄せできるシステム「+81 モール」も提供し、訪日外国人が効率よく買物できる環境を整えています。

成功事例6. 買い物客の心をつかむ取り組みを実施「大丸松坂屋百貨店」

大丸と松坂屋を運営する「大丸松坂屋百貨店」は、インバウンド獲得に向けて大手総合免税店の「ラオックス」を誘致しました。

そして中国人観光客の多くが使う決済サービス「WeChat Payment(ウィーチャットペイメント)」も導入し、買い物を目的とする外国人観光客の集客に成功しています。

その他にも、インバウンド客が増加するタイミングに合わせてPRを強化する、一定額以上の商品を購入したお客さまに対してVIP対応をするなど、外国人観光客の個別対応にも力を入れています。

薬局など小売店やメーカーにおけるインバウンド対策の成功事例

次は、小売店やメーカーのインバウンド対策に成功した事例として、

  1. 免税POSレジの導入で買い物のハードルを下げる「ドン・キホーテ」
  2. フリーWi-Fiの導入で買い物環境を整えた「マツモトキヨシ」
  3. 中国の越境ECサイトに出店した「キリン堂」
  4. 中国で“神薬12”として人気になった「龍角散」
  5. キットカットの魅力を動画で配信した「ネスレ」

の5つを紹介します。

成功事例1.免税POSレジの導入で買い物のハードルを下げる「ドン・キホーテ」

格安で日用品や化粧品などを販売する「ドン・キホーテ」は、免税POSレジの導入によってインバウンド対応の充実とスムーズな接客を実現しました。

免税POSレジとは、ボタンを押すだけで素早く免税手続きができるレジスターです。個人で訪日旅行をする中国人観光客が増えたので導入したところ、免税によるレジの混雑を解消。

お客さまをお待たせすることがなくなったので、より多くの中国人観光客に対応できるようになりました。

詳しくは「免税POSレジ導入でオペレーションの改善を!待ち時間を短縮したドン・キホーテの事例を紹介します」をご一読ください。

成功事例2.フリーWi-Fiの導入で買い物環境を整えた「マツモトキヨシ」

ドラッグストアの「マツモトキヨシ」は、店内に外国人旅行者が使えるフリーWi-Fiを導入しています。

中国人観光客は、訪日旅行で買い物をするときに電話やメッセージで家族や友人に相談することが少なくありません。フリーWi-Fiが利用できることでWeChatなどの連絡ツールが利用できるようになり、家族や友人から購入品のリクエストを受けられるようになりました。

ニーズに沿った買い物環境を提供することで、中国人観光客の集客に成功しています。

成功事例3.中国の越境ECサイトに出店した「キリン堂」

関西を中心に展開するドラッグストア「キリン堂」は、越境ECサイト“kaola.com”への出店に取り組んでいます。

中国人観光客は訪日旅行から帰国後、再び日本製品を購入することが少なくありません。越境ECサイトで医薬品や化粧品を販売することで、中国人からのさらなる売上を獲得しています。

kaola.comについて、詳しくは「ネットイースとは?日本企業は越境ECサイト「kaola.com」への出店で中国人ユーザーの集客につながる」をご一読ください。

成功事例4.中国で“神薬12”として人気になった「龍角散」

のど飴を販売する「龍角散」は、中国のポータルサイトで“神薬12”のひとつとして紹介されています。

龍角散は商品を「せきやたんを止める」などの特徴に加えて、「花粉やほこりから守る」といった別の視点からも紹介しました。大気汚染を気にする中国人のニーズを満たしたことで、2017年度の売上が151億円を突破しています。

成功事例5.キットカットの魅力を動画で配信した「ネスレ」

食品飲料メーカーの「ネスレ」は、訪日外国人から人気のキットカットを販売する企業です。

キットカットは以下の2点によって、訪日外国人から人気のお菓子となりました。

  • 抹茶など日本らしい味を展開
  • ショートムービーで商品をアピール

訪日外国人のニーズをつかんだ商品展開や、適切なPRに取り組んだことで売上アップに成功しています。

ホテル、旅館など宿泊施設におけるインバウンド対策の成功事例

ここからはホテル、旅館など宿泊施設の成功事例を、

  1. 丁寧で細やかなおもてなしが好評「万寿屋旅館」
  2. ”よその素泊まり客”をターゲットに「ぎおん畑中」
  3. ラブホテルからレジャーホテルへ「カオサンワールド浅草 旅館&ホステル」
  4. ニーズに応えて泊食分離が好評「阿蘇内牧温泉蘇山郷」
  5. 宿坊ならではの体験ができる宿坊型ホテル「和空法隆寺」

の順に紹介します。

成功事例1. 丁寧で細やかなおもてなしが好評「万寿屋旅館」

「万寿屋旅館」は箱根の仙石原温泉にある小さな旅館ですが、2010年から海外の予約サイト「ホステルワールド」を使った外国人観光客の集客に成功しています。

成功の要因は「おもてなし」。例えば宿泊者がチェックインしたときに3つの言語に対応した観光マップを手渡し、部屋のカギのかけ方などを丁寧に説明します。

また寒い時期に外から帰って来た宿泊客に使い捨てカイロを手渡すなど、細やかなサービスが好評を得ました。

成功事例2. ”よその素泊まり客”をターゲットに「ぎおん畑中」

京都で旅館を営む「ぎおん畑中」は、“よその素泊まり客”をターゲットにして外国人観光客の呼び込みに成功しています。

ぎおん畑中では、周辺のホテルや旅館に宿泊する外国人観光客の多くが「食事なし」で予約していることから、宿泊しなくても京料理と舞妓さんの踊りを楽しめるプランを提供しています。

実際にプランを予約したうちの8割が、よその旅館やホテルに宿泊しているお客さま。ニーズを満たすインバウンド対策が、集客につながった事例です。

成功事例3. ラブホテルからレジャーホテルへ「カオサンワールド浅草 旅館&ホステル」

「カオサンワールド浅草 旅館&ホステル」は、ラブホテルを外国人観光客向けに改装することでインバウンド集客に成功しています。

もともとラブホテルは「料金が安い」「設備やアメニティーが充実」などの点から外国人観光客の利用が多く、2016年には政府もラブホテル改装のあと押しをしていました。

最近は利用目的の多様化からレジャーホテルと呼ばれるところも増え、新たなインバウンド対策として注目を集めています。

成功事例4. ニーズに応えた泊食分離が好評「阿蘇内牧温泉蘇山郷」

「阿蘇内牧温泉蘇山郷」は、ターゲットを日本人観光客から外国人観光客へシフトして成功した旅館です。

海外の旅行スタイルは「素泊まり」、もしくは「1泊朝食付」が中心だったことから、蘇山郷では泊食分離へ対応しました。

その他にもクレジットカード決済を取り入れたり、英語対応ができるスタッフを雇ったり、外国人観光客のニーズに積極的に応えていることが評価されています。

成功事例5. お寺ならではの体験ができる宿坊型ホテル「和空法隆寺」

2019年春にオープンした「和空法隆寺」は、法隆寺の南大門から200mに位置する宿坊型ホテルです。宿坊とは神社やお寺の中にある宿泊施設で、一般観光客の宿泊も受け入れています。

宿坊は座禅や写経など、日本ならではの体験を求める「コト消費」のニーズを満たすインバウンド対策として、注目する寺社仏閣も少なくありません。

外国人観光客の需要が高まっていることから、宿坊型ホテルは今後ますます注目されるはずです。

地方自治体におけるインバウンド対策の成功事例

最後は、地方自治体でのインバウンド対策における事例を、

  1. 古民家を活用してインバウンド誘致「徳島県祖谷地区」
  2. 盆栽の聖地として地域を上げて観光化「大宮の盆栽村」
  3. 神話をテーマにしたブランド戦略を進める「宮崎県 高千穂」
  4. 福島・栃木・茨城・東京を結ぶ新しいインバウンド観光ルート「ダイヤモンドルート」
  5. 海外ユーチューバーの紹介で人気になったウサギの島「広島県竹原市 大久野島」
  6. 日本らしい風景やありのままの姿をツアーで体験「岐阜県飛騨市」
  7. ニーズを調査したうえで受け入れ環境を整えた「大阪府大阪市」

の順にご紹介します。

成功事例1. 古民家を活用してインバウンド誘致「徳島県祖谷地区」

徳島県祖谷地区では古民家を再生した宿泊施設を用意し、インバウンドの取り込みに成功しています。特に人気なのが、8種類の古民家で宿泊できる「桃源郷祖谷の山里」です。

和を感じることのできる地元の伝統「かやぶき集落」を観光資源として活用したことで、多くの外国人旅行者を集めています。

成功事例2. 盆栽の聖地として地域一丸となって観光化「大宮の盆栽村」

埼玉県さいたま市には「大宮の盆栽村」があり、世界的な盆栽園が集まっています。

実は盆栽は海外で注目を集めている日本文化であり、鑑賞を目的にやってくる海外の愛好家も少なくありません。

さいたま市は盆栽を地元におけるオンリーワンの観光資源と考え、2010年に大宮盆栽美術館を開館。盆栽を中心としたインバウンド対策に力を入れています。

成功事例3. 神話をテーマにブランド戦略を進める「宮崎県 高千穂」

2017年秋の宿泊予約サイトの伸び率が、全国の県別で2位と躍進したのが「宮崎県 高千穂」です。

高千穂には日本の神々ゆかりの「天岩戸神社」や「天安河原」などの観光名所が多く存在し、その訪問を目的とした外国人観光客が増えていました。

実際に宮崎県は神話によるプロモーションをあと押ししており、インバウンド向けに神話を説明するパンフレットを用意するなどの対策に取り組んでいます。

成功事例4. 福島・栃木・茨城・東京を結ぶ新しいインバウンド観光ルート「ダイヤモンドルート」

「ダイヤモンドルート」とは東京を起点に福島、茨城、栃木を結ぶ新しいインバウンド向け観光ルートです。そして福島県と民放4社が協力し、ダイヤモンドデンルートのPR動画を作成しました。

動画の再生回数は2週間で1,100万再生を超え、外国人の目線で日本の美しいところを紹介していることが好評を得ています。

成功事例5. 海外ユーチューバーの紹介で人気になったウサギの島「広島県竹原市 大久野島」

うさぎの島として有名になった瀬戸内海に浮かぶ小さな島が「大久野島(おおくのじま)」です。

大久野島は戦前、毒ガスの製造や研究がされていたため、現在も島には誰も住んでいません。ところが2014年、海外のユーチューバーが島に生息するウサギの動画を投稿したことで人気の観光スポットとなりました。

ウサギに触れられることが海外メディアにも取り上げられ、今では多くの外国人観光客が訪れています。

成功事例6.日本らしい風景やありのままの姿をツアーで体験「岐阜県飛騨市」

岐阜県にある飛騨市は、外国人向けツアーを提供する「SATOYAMA EXPERIENCE」によって欧米人の集客に成功しています。

飛騨市がツアーで心がけたのは「田園風景など欧米人のニーズに沿ったツアーを提供すること」。

実は首都圏の風景だけでなく、日本の田んぼ道や民家の連なる風景を魅力的に感じる訪日外国人は少なくありません。外国人旅行者の目線に立ってツアーを企画したことで、主に欧米からの訪日外国人を獲得しています。

成功事例7.ニーズを調査したうえで受け入れ環境を整えた「大阪府大阪市」

大阪では大阪観光局が中心となり、訪日外国人のニーズを満たすコンテンツとして「食・スポーツ・ウェルネス」を提供しています。

大阪は調査によって、夜における訪日外国人の行動や消費が鈍くなることがわかり、「ナイトカルチャー発掘・創出事業補助金」を創設しました。

またインバウンド客の国籍ごとのニーズから「外国語メニューの提供」「スポーツイベントの開催」「ウェルネスツーリズムの提供」などに取り組み、「訪日外国人に優しいOSAKA」というイメージを確立しています。

ここまで業界ごとにインバウンド対策の成功事例を紹介しました。

成功するインバウンド対策には、いくつかの共通点があります。次で紹介しますね。

インバウンド対策の成功事例を生み出すためのポイント3つ

インバウンド対策を成功させるためのポイントとして、

  1. 目的やターゲットを明確にする
  2. 外国人旅行者の目線に立って考える
  3. 国の補助金や施策を活用する

の3つを解説します。

ポイント1.目的やターゲットを明確にする

1つ目は「目的やターゲットを明確にする」です。

目的を決めることでゴールがハッキリと見えるので、達成までの行動が決めやすくなります。またターゲットをしっかりと定めることで、外国人旅行者のニーズもわかりやすくなります。

目的やターゲットからインバウンド対策を決める方が成功しやすいので、最初に考えてみましょう。

ポイント2.外国人旅行者の目線に立って考える

2つ目は「外国人旅行者の目線に立って考える」です。

先ほどの地方自治体の事例でも、外国人旅行者の目線に立ったインバウンド対策は成功する傾向にありました。

訪日外国人の求めるプランや観光資源の提供によってニーズが満たされ、口コミが広がる、再び訪日旅行を計画するなど継続的な集客につながるからです。

観光庁の調査やデータなどを活用して、外国人旅行者のニーズを考えてみましょう。

ポイント3.国の補助金や施策を活用する

3つ目は「国の補助金や施策を活用する」です。

日本政府は訪日外国人の増加にともなって、以下の施策を提供しています。

  1. 外国人旅行者訪日促進のための戦略的取り組み
  2. 訪日外国人旅行者の受入れ環境整備に係る戦略拠点・地方拠点の整備
  3. 観光産業高度化戦略
  4. グローバル観光戦略

上記の指針を参考にすることで、新たなインバウンド対策につながります。

また国はインバウンド対策に活用できる補助金なども用意しているので、資金を理由に外国人旅行者の集客をあきらめる必要はありません。

そこで次は、インバウンド対策に活用できる補助金を紹介します。

インバウンド対策に活用できる補助金

観光庁は訪日外国人のまちあるきの満足度を高めるために、「訪日外国人を含む旅行者の受入環境の整備に関する事業」を計画しています。そして外国人旅行者のニーズが特に高い事業にかかる、経費の一部を補助するとも発表しています。

対象は以下の7つ。

  1. 多言語観光案内標識の一体的整備
  2. 無料公衆無線LAN環境の面的整備
  3. 地域の飲食店、小売店等における多言語対応・先進的決済環境の整備
  4. 公衆トイレの洋式便器の整備及び清潔等機能向上
  5. 外国人観光案内所の整備・改良
  6. 観光拠点情報・交流施設の整備・改良
  7. 外国人観光案内所における非常用電源装置及び情報端末への電源供給機器の整備

内容をひとつずつ解説しますね。

1.多言語観光案内標識の一体的整備

多言語観光案内標識の一体的整備では、訪日外国人の観光中に必要な情報をスムーズに提供することを目的としています。

主に、以下の設置や作成にかかる経費を負担してくれます。

  • 多言語観光案内標識の設置、改修 コンテンツの作成
  • 観光にかかわるコンテンツの作成
  • 無料公衆無線LAN機器の設置

詳しくは「多言語観光案内標識の一体的整備」をご一読ください。

2.無料公衆無線LAN環境の面的整備への支援

LAN環境の整備では、外国人旅行者に通信環境を提供することを目的としています。

例えば公衆無線LAN機器や鉄塔の設置、ケーブル、一般管理費などが対象です。

詳しくは「無料公衆無線LAN環境の面的整備への支援」をご一読ください。

3.地域の飲食店、小売店等における多言語対応・先進的決済環境の整備

飲食店や小売店を中心に、多言語対応や決済環境の充実にも取り組んでいます。

対象は例えば、

  • 多言語対応
  • キャッシュレス決済環境の整備
  • 免税対応環境の整備

などです。

詳しくは「多言語対応、先進的決済環境の整備への支援」をご一読ください。

4.公衆トイレの洋式便器の整備及び清潔等機能向上

無料で開放している公衆トイレを対象に、整備にかかる費用も補助してもらえます。

対象は例えば、

  • 和式便器の洋式化
  • キャパシティ不足に伴う洋式便器の増設
  • 清潔機能向上整備

などです。

詳しくは「公衆トイレの洋式便器の整備及び清潔等機能向上」をご一読ください。

5.外国人観光案内所の開設・機能向上への支援

観光案内所を対象に、以下の整備にかかる費用を補助してもらえます。

  • 多言語案内・翻訳用タブレット端末
  • デジタルサイネージ
  • 多言語音声ガイド
  • AIチャットbot

詳しくは「外国人観光案内所の開設・機能向上への支援」をご一読ください。

6.観光拠点情報・交流施設の整備・改良等への支援

外国人旅行者が体験や学習ができる「交流施設」、観光スポットの情報を得られる「観光拠点情報施設」も補助の対象です。

例えば、

  • 案内放送の多言語化
  • ホームページの作成
  • 施設の整備

などです。

詳しくは「観光拠点情報・交流施設の整備・改良等への支援」をご一読ください。

7.外国人観光案内所の非常用電源装置等の支援

JNTO認定観光案内所を対象に、台風や地震など災害が発生したときに使う「非常用電源装置」などの設置にかかる費用を補助してもらえます。

例えば、

  • 蓄電池システム
  • 発電機
  • コードリール

などです。

詳しくは「外国人観光案内所の非常用電源装置等の支援」をご一読ください。

訪日観光客に満足してもらうためにも、旅行環境の改善は欠かせません。今回紹介した内容が自社の事業に該当するのであれば、補助を受けることも検討してみてください。

インバウンドの対応に必要な「英語」

日本を訪れる外国人観光客は日本人との交流も楽しみにしており、旅行の満足度を高めるためには最低限の英語を覚えておくことが欠かせません。

そこで続いては、店頭でよく使う英語表現を厳選して紹介します。

Hello, sir / ma’am! こんにちは、いらっしゃいませ!

外国人のお客さまを迎えるとき、最初に必要なのが挨拶です。「sir」は男性に対して、「ma’am」は女性に対して使います。

How may I help you? 何かお伺いいたしましょうか?

お客さまが店内で何か迷っている素振りを見せたときは、この表現でお伺いしてみましょう。

May I show you the way? ご案内させていただきます。

お客さまが希望する場所へ案内するときに使う一言です。「May I ~?」は「~させていただきます。」「~いたしましょうか?」などを意味し、丁寧な表現として接客業でよく使用します。

Please let me know if you need anything. 何か必要でしたらお声掛け下さい。

お店に来たお客さまへかける一言として使うと、良い印象を持ってもらえることが多いです。

Certainly. かしこまりました。

お客さまの依頼や要望を受けるときに使用してみてください。

I’m sorry, could you please repeat that again? 申し訳ありません。もう一度おっしゃっていただけますか?

お客さまの言葉をうまく聞き取れなかったときなどに使います。「Could you ~?」は「~していただけますか?」「~してもよろしいですか?」などの意味になり、丁寧な言い回しとしておすすめです。

One moment, please.  少々お待ちください。

担当者を呼びに行くときや商品を探すときなど、お客さまにお待ちいただくときに使います。

Thank you so much. ありがとうございます。

お客さまをお見送りするときには、シンプルに「ありがとう」と伝えるのがおすすめです。

Have a nice trip! 良いご旅行を!

お客さまをお見送りするときには、上記の表現もよく使われます。

We look forward to seeing you again. またお目にかかるのを楽しみにしております。

「また次もお店に来てほしい」という気持ちを伝えるのであれば、この表現を使ってみてください。「We look forward to~」で「~を楽しみにしている」という意味になります。

ここまで紹介したフレーズを、お客さまと話す場面をイメージしながら練習してみてはいかがでしょうか。

インバウンド対策のポイントをおさえて、さらなる売上アップを!

今回は、インバウンド対策の成功事例や必要な対応についてお伝えしました。

おさらいすると、今回紹介した事例は以下5つのカテゴリーです。

  • 飲食店のインバウンド対策事例
  • 百貨店のインバウンド対策事例
  • 薬局など小売店、メーカーのインバウンド対策事例
  • ホテル、旅館など宿泊施設のインバウンド対策事例
  • 地方のインバウンド対策事例

自社の事業で取り入れることができるものは積極的に取り入れることで、外国人旅行者の集客が成功しやすくなります。

新たにインバウンド対策を考えているときは、紹介した補助金や英語フレーズの活用も検討してみてください。

また対策を始めるにあたって、最近のインバウンド傾向を知ることもおすすめです。

詳しくは「2020年のインバウンド傾向を予想。優先すべきインバウンド対策を考えよう!」をご一読ください。

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