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インバウンド集客に必要な対策とは?成功するためのポイントや飲食店の事例についても解説

「インバウンド集客って、どんな点に気をつけたらいいんだろう?」

と思っている方。

2019年に海外から日本を訪れたインバウンド客は3,188万人でした。2020年の東京オリンピックに向けてさらにその数は増えると予測されており、日本インバウンド市場は大きな成長ステージにいます。

この流れに乗って十分なインバウンド対策をすれば、さらに売上アップを実現できる可能性が高いです。

とはいえ、インバウンドの具体的な集客についてはわかりにくいですよね。

そこで今回は、

  • インバウンドとは?観光業界では「外国人が日本を訪れる旅行」を意味する
  • なぜ今インバウンドが注目を集めているのか
  • インバウンド客が日本に求めていることの1番は「飲食」
  • インバウンド客による旅行消費額の約7割がアジア。訪日外国人のトレンドについて解説
  • インバウンド集客で押さえておきたいポイント5つ
  • Googleマイビジネスを活用してインバウンド集客力を高める
  • 飲食店におけるインバウンド集客の成功事例3選

の順にお伝えします。

海外からの集客は難しそうに感じますが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。

まずはこの記事で、インバウンド集客について知りましょう!

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インバウンドとは?観光業界では「外国人が日本を訪れる旅行」を意味する

インバウンドは様々な訳し方ができますが、観光業界では「外国人が日本を訪れる旅行」を意味します。

英語の辞書で「inbound(インバウンド)」を調べると、

  • 本国行きの、帰航の
  • 市内に向かう

などの訳が出てくるはずです。

インバウンドには「外から中へ」という意味があるので、「外国人が日本を訪れる旅行」を意味する理由も理解しやすいのではないでしょうか。

インバウンドは昔から使われている言葉のように思いますが、実際に使われ始めたのは2010年代に入ってからです。その後2015年前後に中国客の「爆買い」が話題になり、「インバウンド」という言葉が広く浸透しました。

インバウンドの用語について詳しくは、「インバウンドとは?アウトバウンドとの違いなど、用語を解説」をご一読ください。をご一読ください。

次は、今インバウンドが注目を集めている理由についてお伝えしますね。

なぜ今インバウンドが注目を集めているのか

今インバウンドが注目を集めている理由は、世界における国際観光客数が増えているためです。

UNWTO(国連世界観光機関)が2019年2月に発表した最新の世界観光統計によると、2018年の世界における国際観光客数は推定14億人でした。

ちなみに2010年に発表された長期予測では「14億人に到達するのは2020年」と見込んでおり、2年前倒しで達成した結果となります。

予測を大きく上回る勢いで伸びている国際観光客数の後押しがありながら、日本では2019年〜2025年にかけて国際的なイベントを立て続けに開催。世界中から注目が集まるため、引き続きインバウンドが増えることは間違いないでしょう。

【2019年〜2025年に日本で開催される国際的なイベント】

  1. G20大阪サミット(2019年6月28日〜6月29日)
  2. ラグビーワールドカップ(2019年9月20日〜11月2日)
  3. 東京オリンピック(2020年7月24日〜8月9日)
  4. ワールドマスターズゲーム(2021年5月14日〜5月30日)
  5. 大阪万博(2025年5月3日〜11月3日)

出典:UNWTO「International Tourism Highlights」
https://unwto-ap.org/wp-content/uploads/2019/01/0e50dff78710f1419d78289ddbad5f86.pdf

次は、日本を訪れるインバウンド客の興味、関心についてお伝えしますね。

インバウンド客が日本に求めていることの1番は「飲食」

インバウンド客が日本に求めていることの1番は「飲食」です。

2013年に「和食」が日本人の伝統的な食文化として認定され、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。それを機に、日本食の人気が大幅にアップ。「本場の食を日本で体験したい」と考えるインバウンドが増えています。

観光庁が2017年にまとめた「訪日外国人の消費動向」の調査によると、インバウンドが訪日前に期待することの第1位は「日本食」でした。

【訪日前に期待していたことトップ10】(全国籍・地域、複数回答)

  1. 日本食を食べること:68.3%
  2. ショッピング:53.4%
  3. 自然・景勝地観光:45.4%
  4. 繁華街の街歩き:39.9%
  5. 温泉入浴:26.5%
  6. 日本の酒を飲むこと:22.0%
  7. 旅館に宿泊:18.1%
  8. 日本の歴史・伝統文化体験:16.7%
  9. テーマパーク:16.4%
  10. 日本の日常生活体験:14.2%

加えて、「次回の訪日でしたいこと」においても「日本食」が第1位にランクイン。いかに日本での飲食を楽しみにしているかがわかります。

出典:観光庁「訪日外国人の消費動向 平成29年年次報告書」
https://www.mlit.go.jp/common/001230775.pdf

次は、日本を訪れる外国人のトレンドについてお伝えしますね。

インバウンド客による旅行消費額の約7割が「アジア」。訪日外国人のトレンドについて解説

観光庁が2020年1月に発表した「訪日外国人消費動向調査」によると、2019年に日本における旅行消費額の約7割がアジアの国々によるものでした。

【国・地域別の旅行消費額と構成比トップ5】

  1. 中国:1兆7,718億円(36.8%)
  2. 台湾:5,506億円(11.4%)
  3. 韓国:4,209億円(8.7%)
  4. 香港:3,524億円(7.3%)
  5. 米国:3,247億円(6.7%)

5位の米国以外はすべてアジアの国々です。特に中国は旅行消費において4割弱のシェアを占めており、日本インバウンド市場においては外せない国といえます。

アジアの中でもっとも親日国な「台湾」。訪日台湾人の特徴はリピーターの多さ

台湾はアジアの中でもっとも親日な国として有名です。

観光庁が2017年に実施した「訪日外国人旅行者の訪日回数と消費動向の関係について」によると、台湾の訪日回数の割合は以下の通りでした。

【訪日台湾人における訪日回数の割合】

  • 1回目:20%
  • 2〜5回目:51%
  • 6〜9回目:13%
  • 10回以上:15%

訪日台湾人は家族や夫婦で旅行する傾向にあり、訪日回数10回以上でもその割合が高い点が特徴です。全体のリピート率では1位の韓国(30%)に次いで台湾は2位(25%)ですが、旅行消費額においては韓国を大きく上回ります。

【台湾と韓国の旅行消費額】(2019年)

  • 台湾:5,506億円
  • 韓国:4,209億円

また現在、日本と韓国の間では日韓対立が生じており、韓国人インバウンド数が大幅に減少中です。その状況も踏まえると、今後の日本インバウンド市場においては台湾の影響力が徐々に高まるでしょう。

日韓対立について詳しくは「日韓対立で必要となるインバウンド対策とは?売上ダウンを最小限に抑えるための対策3選」で紹介していますので、気になる方はご一読ください。

次は、インバウンド集客で押さえておきたいポイントについてお伝えしますね。

インバウンド集客で押さえておきたいポイント5つ

インバウンド集客で押さえておきたいポイントは、

  1. 多言語対応
  2. Wi-Fi対応
  3. キャッシュレス対応
  4. 免税対応
  5. ムスリム対応

の5つです。

今回は、2019年3月に観光庁が発表した「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート結果」をもとに、5つのポイントについて1つずつ解説します。

出典:観光庁「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート結果」
http://www.mlit.go.jp/common/001281549.pdf

ポイント1. 多言語対応

1つ目のポイントは、多言語対応です。

アンケート結果によると、インバウンド客が旅行中に困ったことのトップ3のうち、

  • スタッフとのコミュニケーション:20.6%
  • 多言語表示の少なさ、わかりにくさ:16.4%

の2つがランクインしました。

外国人にとって、日本のお店や施設の使い方はわからないことが多いです。そのさいスタッフに気軽に質問できたり、自分で読める言葉でメニューや案内が用意されていたりするだけで、安心して利用できます。

多言語を話せる外国人スタッフの雇用を検討している方は、「人手不足の解消につながる外国人採用。 1番の課題「コミュニケーション」をクリアしてインバウンド事業へ活かそう!」をご一読ください。

ポイント2. Wi-Fi対応

2つ目のポイントは、Wi-Fi対応です。

アンケート結果でインターネット通信に対する不満点として挙がったのは、

  • 無料公衆無線LAN環境:18.7%
  • SIMカードの購入:4.8%
  • モバイルWi-Fiルーターのレンタル:2.9%

の3つでした。

スマートフォン利用者の広まりにともない、旅行中にスマホで情報を検索する人が増えています。

特に宿泊施設などにおける無料Wi-Fiの設置は、インバウンド客に選んでもらううえで重要です。

ポイント3. キャッシュレス対応

3つ目のポイントが、キャッシュレス対応です。

アンケート結果で決済に関係する不満点として挙がったのは、

  • クレジットカード、デビットカードの利用:10.0%
  • その他の決済手段(モバイルペイメントなど):5.5%
  • 両替:6.5%
  • ATMの利用:5.1%

の4つでした。

海外は日本と比べてキャッシュレス化が進んでいるため、現金以外の支払い方法を整備しておくことが重要です。

キャッシュレス決済について詳しくは、「キャッシュレス化で訪日客の消費アップ!インバウンド関連のキャッシュレス決済について解説します」をご一読ください。

ポイント4. 免税対応

4つ目のポイントが、免税対応です。

観光庁が発表したデータによると、2019年4月時点で全国の免税店数は50,198店に達し、初めて5万店を突破しました。この7年間で免税店数が約12倍に増えており、今後も増加が見込まれています。

国はインバウンド客がより買い物をしやすいよう2018年に免税制度を変更。これまでの免税は、

  • 消耗品(食料品、医薬品、化粧品など)」
  • 一般物品(家電製品、服飾品、民芸品などの消耗品以外)

をそれぞれ5,000円以上買う必要がありましたが、変更後は合計で5,000円を超えていれば適用されます。

免税制度について詳しくは「免税店の事例をチェック!最新の免税制度とインバウンド対策に役立つポイントを押さえよう!」をご一読ください。

ポイント5. ムスリム対応

5つ目のポイントが、ムスリム対応です。

「ムスリム」とはイスラム教徒を指し、イスラム圏であるマレーシアやインドネシアからの訪日インバウンド客は年々増えています。

ムスリムを受け入れる飲食店や施設は、

  • ハラルフードに対応しているか
  • 料理にアルコールを使用していないか
  • 祈祷スペースはあるか

など、注意すべきポイントが多いです。

急増するイスラム圏からのインバウンドに対応すべく、JNTOは2019年7月にムスリムを対象としたウェブサイト「JAPAN Welcome Guide for Muslim Visitors」を開設しました。

日本食を楽しみにしているイスラム圏のお客にとって、ムスリムに対応したサービスが整っているかどうかは重要です。

ムスリム対策については「「食のおもてなし」を世界水準に近づけるには、ムスリム対策がカギ!多様性を理解してインバウンドを取り込み」で紹介していますので、気になる方はご一読ください。

Googleマイビジネスを活用してインバウンド集客力を高める

インバウンド対策をするうえでは、Googleマイビジネスを活用して集客力を高めることがおすすめです。

Googleマイビジネスは無料で使えるサービスで、Googleマップと連動しています。

マップ上に、施設の場所だけでなく

  • 施設の様子がわかる写真
  • 営業時間や電話番号
  • キャンペーン情報
  • ユーザーの口コミ

などを紐づけることが可能です。

例えば、ユーザーがGoogleマップでお店の場所を調べた場合、他のページに移ることなくそのままお店の予約まで進めます。検索から予約・購入までをワンストップで対応できるのがGoogleマイビジネスの強みです。

GoogleマップとGoogleマイビジネスを活用したインバウンド対策は「MEO(Map Engine Optimization)」と呼ばれ、近ごろ注目を集めています。

MEO対策について詳しくは「インバウンドMEOとは?Googleマップの多言語MEO対策で、インバウンド集客につなげる」で紹介していますので、気になる方はご一読ください。


飲食店におけるインバウンド集客の成功事例3選

最後に、インバウンド客の関心がもっとも高い「飲食店」における集客の成功事例として

  1. リーズナブルかつベジタリアンメニューにも対応している中華レストラン「平安楽」
  2. トリップアドバイザーをうまく活用している焼肉屋「六歌仙」
  3. 中国のSNS「Weibo(微博)」を活用している日本料理屋「がんこ」

の3つをご紹介します。

事例1. リーズナブルかつベジタリアンメニューにも対応している中華レストラン「平安楽」

1つ目の事例が、リーズナブルかつベジタリアンメニューにも対応している中華レストラン「平安楽」です。

「平安楽」は観光地として有名な飛騨高山にあるにもかかわらず、ほとんどのメニューが1,000円以下のリーズナブルな価格に設定されています。

人気の理由は、

  • 英語対応
  • フレンドリーな接客
  • ベジタリアン向けメニューに対応

している点です。

英訳された料理メニューだけでなく、英語を話せるスタッフを配置。口コミを見ると、スタッフのフレンドリーな接客が高く評価されています。

ベジタリアンメニューは15年以上前から始めていますが、追加で小麦粉アレルギーへ対応するなど、ニーズに合わせて細やかに対応の幅を広げている点が重要です。

ベジタリアン対応については「ベジタリアンとは?飲食店のベジタリアン対応から、食事の注意点まで解説します」をご一読ください。

事例2. トリップアドバイザーをうまく活用している焼肉屋「六歌仙」

2つ目の事例が、トリップアドバイザーをうまく活用している焼肉屋「六歌仙」です。

お店のホームページは

  • 日本語
  • 英語
  • 中国語
  • タイ語
  • ベトナム語

の5ヶ国語に対応。口コミサイト「トリップアドバイザー」に掲載されている写真は、写真を張り合わせて動きを付け加えたショートムービーにするなど、運用にも工夫を加えています。

結果として、六歌仙はトリップアドバイザーの「エクセレンス認証」に5年連続で認定。エクセレンス認証は「優れたホスピタリティーを提供している」と旅行者から高く支持された施設に授与されます。

日本では全国で

  • 1,716の宿泊施設
  • 2,563の観光施設
  • 1,829のレストラン

の合計6,108の施設が認定されていますが、5年連続で認定された飲食店は179施設だけです。

事例3. 中国のSNS「Weibo(微博)」を活用している日本料理屋「がんこ」

3つ目の事例が、中国のSNS「Weibo(微博)」を活用している日本料理屋「がんこ」です。

「がんこ」は、インバウンド客にもっとも人気の高い「日本料理」を手ごろな価格で提供。

食事だけでなく

  • 職人に寿司の握り方を教えてもらえる「寿司握り体験」
  • 舞妓さんを呼んで舞妓さんの踊りや芸を楽しむことができる「舞妓プラン」

などインバウンド客が喜びそうな体験プランを用意しています。

またお店では中国で広く利用されているSNS「Weibo(微博)」を活用。Weibo内で「Ganko」と検索してみると、「がんこ」に関連した訪日中国人の投稿が多く見つかります。

ターゲットに合わせてSNSを活用し、お店から積極的に情報を発信することが重要です。

インバウンド集客のポイントを押さえて、さらなる売上アップを実現しよう

ここまで、インバウンド集客のポイントについてお伝えしました。

おさらいしますと、「インバウンド」は観光業界では「外国人が日本を訪れる旅行」を意味します。インバウンドが注目を集めている理由は、世界における国際観光客数が増えているためです。

UNWTO(国連世界観光機関)が2019年2月に発表した最新の世界観光統計によると、2018年の世界における国際観光客数は推定14億人でした。

日本では2019年〜2025年にかけて国際的なイベントを立て続けに開催されるため、今後もインバウンドが増えることは間違いないでしょう。

訪日外国人のトレンドを押さえつつ、集客面で押さえておきたいポイントは、

  1. 多言語対応
  2. Wi-Fi対応
  3. キャッシュレス対応
  4. 免税対応
  5. ムスリム対応

の5つです。

Googleマイビジネスは無料で使えるので、ぜひ1度利用してみてください。

東京オリンピックまであとわずか。今回お伝えしたインバウンド集客のポイントを押さえて、さらなる売上アップを実現しましょう!

東京オリンピック後の市場動向については「インバウンド市場の2020年問題とは。東京オリンピック後における訪日客の動向を解説!」をご一読ください。

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