【店舗向け】ハラール対策とは?概要から事例までを詳しく解説

「ハラールって何?うちの店も対策したほうがいいのかな…」

と思っている方。ハラールはイスラム教の教えにそった生活の考え方です。ハラール対策をすることで、増え続けるイスラム圏からの訪日客に対応でき、売上アップにもつながります。

「イスラム教って中東の人が多いんじゃないの?」

と思っている方もいるかもしれませんが、実は約19億人いるイスラム教徒のなかで、6割以上はアジア圏に住んでいます。そして日本には、マレーシアやインドネシア、シンガポールなど、経済発展が急激に進んでいるASEAN諸国からの観光客が増加しているのです。

ここ数年、ASEAN諸国ではGDPが年5~7%の勢いで増えています。LCCをはじめとした、安く移動できる交通手段も整ってきました。そのため、日本へ訪れることができるイスラム圏の観光客も右肩上がり。

今後もイスラム圏からの訪日客は増える見込みで、早めのハラール対策が求められます。

とはいえ、具体的にハラール対策をするにはどうしたらよいのかはわかりにくいですよね。

そこで、この記事では、

  • そもそも「ハラール(ハラル)」とは
  • 増加するイスラム圏からのインバウンド客
  • ハラール対策のために店舗がすべきこと
  • ハラール認証とは
  • 日本におけるハラール対策の事例

の順でハラール対策について解説します。

この記事を読めば、ハラール対策について概要が理解でき、お店ですぐに取りかかることが可能です。

まずは、ハラール対策について大まかに概要をおさえましょう!

そもそも「ハラール(ハラル)」とは

そもそもハラールとは、イスラム教の言葉で「許されている」を意味し、ムスリムの生活すべてに関わる判断基準のようなものです。これに対して「禁じられている」を意味するのがハラーム(ハラム)で、ノンハラール(ノンハラル)とも呼ばれます。

例えば食について、

  1. 豚・豚派生品
  2. アルコール
  3. ハラール屠畜されていない食肉や、それの派生品

が禁止されており、他にも遺伝子組み換え食品など、身体に害のあるものは食べてはいけません。他にも、ウソをつかない、物を盗まないなど、日常の生活に関することが幅広く決められているのがハラールです。

ハラール対策のために店舗がすべきこと

ここからはハラール対策のために店舗がすべきことを

  • ホテルや旅館の場合
  • 飲食店の場合
  • 公共施設やテーマパークの場合
  • どんな店舗でも共通すること

の順に紹介します。

ホテルや旅館の場合

ホテルや旅館など、宿泊する施設を運営している場合は、

  1. 礼拝に必要なコンパスやマットを貸し出す
  2. 自動販売機やレストランなどでアルコール表記を英語でする
  3. 近くのハラールレストランをまとめておき、案内できるようにしておく

は最低限準備しておきたいところです。また、食事も提供する場合は、次に紹介する「飲食店の場合」も参考にしてみてください。

飲食店の場合

飲食店の場合は、

  1. ハラールフードの知識をつけて、どの食材が使えるか考える
  2. ハラール表記のある英語メニューを用意する
  3. ハラールフードについて、スタッフへの教育をする
  4. ハラール認証を受ける

などが対策としてあります。

理想はキッチンを「一般用」と「ハラール用」で分けることですが、それは難しいという飲食店も多いはずです。そのため、現実的には食品や食器などをハラール用とそうでないものでしっかり分けることが求められます。

ハラール認証については後述します。

公共施設やテーマパークの場合

駅などの公共施設やテーマパークの場合、

  1. 空いているところに礼拝スペースを設ける
  2. コンパスやマットなどの貸し出しをする
  3. 可能であれば手足を清める場所をつくる

などの対策が必要です。

どんな店舗でも共通すること:ハラール認証

ハラール認証とは、ある商品がイスラム教の決まり、つまりハラールにそって作られていると認めるシステムです。NPO法人日本ハラール協会(JHA)など、ハラール認証を行う団体は日本に100以上あるとされています。

ハラールには世界的な基準がまだなく、各国で独自の認証が広がっている状況です。とはいえ、イスラム圏の訪日客はハラール認証がされているお店を訪問することが多く、結果としてハラール認証を得ることは欠かせません。

ここまで、

  • ホテルや旅館の場合
  • 飲食店の場合
  • 公共施設やテーマパークの場合
  • どんな店舗でも共通すること

の順に店舗ですべきハラール対策を紹介しました。

補足:ラマダーン(断食月)があるので売上ダウンに注意する

ハラール対策についてここまで紹介してきましたが、飲食店はとくに「ラマダーン」への注意を忘れてはいけません。ラマダーンとは簡単に言うと「太陽がのぼっている間は飲食をしない1ヶ月」のことで、その年によって時期が異なります。

ラマダーンの時期は飲食店の売上が一時的に落ちる可能性もあるため、イスラム圏だけでなく日本人のお客様に喜んでもらえるお店づくりも進めたいところです。

続いては、ハラール対策の事例について紹介します。

日本におけるハラール対策の事例

ここからは、日本におけるハラール対策の事例を

  • ホテル:リッチモンドホテル プレミア浅草インターナショナル
  • 航空会社:ANA
  • 飲食店:成田屋(ラーメン店)

の順に紹介します。

ホテル:リッチモンドホテル プレミア浅草インターナショナル

全国で展開しているリッチモンドホテルのインターナショナルブランド「プレミア浅草インターナショナル」では、

  • ハラール対応のレストランメニュー
  • 多言語に対応しているコンシェルジュ
  • 外貨両替機
  • 礼拝する前に使える手足の洗い場
  • 礼拝に使うマットやコンパスの貸し出し

など、イスラム圏のお客様に対応しています。

https://richmondhotel.jp/asakusa-international/

航空会社:ANA

航空会社のANAではハラール認証を受けた機内食を提供しています。機内では提供される食事のほかに食べるものがないことも多く、イスラム圏の訪日客にとってはありがたいサービスです。

https://www.ana.co.jp/

飲食店:成田屋(ラーメン店)

ラーメン店の成田屋では、

  • ハラル認証を受けたオリジナルのラーメンやまぜそばを提供する
  • 礼拝のための部屋を完備している
  • アルコール販売はしない

など、ムスリムに対応した店舗運営をしています。

https://www.fellowscompany.jp/naritaya

ハラール対策をして、インバウンド需要を逃さない

ここまで、ハラール対策について大まかな概要を紹介しました。

おさらいすると、ハラールとはムスリムの生活すべてに関わる判断基準のようなものです。日本には、マレーシアやインドネシア、シンガポールなど、経済発展が急激に進んでいるイスラム諸国からの観光客が増加しており、対応が急がれます。

次に、ハラール対策について

  • ホテルや旅館の場合
  • 飲食店の場合
  • 公共施設やテーマパークの場合

の順に紹介しました。

そして、日本における具体的なハラール対策の事例として

  • ホテル:リッチモンドホテル プレミア浅草インターナショナル
  • 航空会社:ANA
  • 飲食店:成田屋(ラーメン店)

の3つを見ていきました。

とはいえ、イスラム教徒の中でもハラールは人によって解釈が違い、かつ団体によってハラール認証の精度が違うのも現状です。インバウンド需要を逃さないためにも、まずはハラールについてどれくらい対応できているか、チェックすることからはじめてみてください。

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