インバウンドの現場で起こっている飲食店予約の無断キャンセル。店舗が行うべき5つの対策とは

訪日外国人観光客が訪日旅行中にもっとも楽しみにしていることとして、必ず上位の回答にあがるのが「日本食を楽しむこと」です。日本食・和食は世界遺産にも登録され、世界的に関心が高まっています。

【出典】観光庁「訪日外国人の消費動向(平成 29 年 年次報告書)」

日本人の外食の頻度が下がっている中で、インバウンド需要は飲食店にとって嬉しい事象といえます。

しかし、その一方で訪日外国人観光客による予約の無断キャンセルにより頭を悩ませている飲食店が増えています。近年、スマートフォンの普及やネット環境の整備が進み、飲食店の予約も電話することなく簡単に行えるようになりました。簡単になった予約システムによって安易に予約し、「やはり行けなくなった」と連絡もせず無断でキャンセルするという事案が増えているのです。

その背景には海外と日本の文化や認識の差、国民性などもあります。しかし、「文化の違いだから」で片付けられるような問題ではなく、大きな損害が出ている事実があります。そこで、この記事では「無断キャンセルはなぜ起こるのか」、そして「無断キャンセルを防ぐための5つの方法」をご紹介します。

しっかりと対策を練っておくことで被害を食い止め、嫌悪感を抱くことなく外国人観光客を受け入れ、売上の増加につなげていきましょう。

外国人観光客の無断キャンセルはなぜ起こるのか

もちろん人によって理由は様々ですが、「キャンセル料がとられるか心配で連絡しない人」や、「外国人だから請求される心配もない」と考えている人、「言語の問題があり連絡するのを怠る人」などがいます。

また、中国人や韓国人は「お客様は王様だ」という認識も持っているようで、気分によって行き先をコロコロと変えてしまいます。そのため、いくつか候補のお店を全て予約し、その中から直前に行き先を決めるといった方法をとる方もいるようです。

すべての外国人観光客がそうではないのですが、国民性や文化の違いによって実際に被害を受けているお店が存在するのです。

インターネット予約が普及した昨今、「予約をとる」という行為は非常に簡単になりました。それに伴って無断キャンセルも増えています。「予約したことを忘れていた」とか「仮押さえのつもりだった」という声も聞かれ、手軽で便利になった反面で、予約すること自体を軽く考えている人が増えたのも事実です。

無断キャンセルを防ぐための5つの方法

とはいえ、無断キャンセルをされてしまうお店側にも実は「スキ」があるのです。しっかりと対策を行っていれば無断キャンセルの確率をグッと下げることができます。簡単にできる対策から事前決済システムの導入まで、5つの方法をお伝えしていきます。

1.予約画面にキャンセルポリシーを明記する

まずは、予約画面と予約確認メールの中に、キャンセルポリシーを外国語ではっきりと表記することです。その際に、キャンセル料に関しての詳細や、キャンセルの際の連絡先、予約時間を過ぎた場合の対処等を明確に表記することで心理的にキャンセルのハードルを上げます。

「日本語では書いてある」といったお店も多いのですが、外国語でしっかりと伝えなければその意味を理解してもらうことは難しいです。まずはキャンセルポリシーやルールを明確に打ち出しましょう。

2.予約時間までに来なかったら自動的にキャンセル扱いとする

「予約時間を超えて◯◯分以内に来店のない場合は自動的に予約をキャンセルさせていただきます」という方法も有効です。他のお客様を優先するという対策をとることで被害を最小限にとどめることができます。その際も予約画面や確認メールの中でそのポリシーを明確に表記しておきましょう。これによって不必要なトラブルを避けることができ、キャンセルが起きた際も、他にご来店いただいた方へ席をご案内できるようになります。

3.予約金(デポジット)をとる

予約時に一時金としてデポジットをとるという仕組みも有効です。これは店側の損害を防ぐ一番確実な対処方法だといえます。しかし、予約金というシステムを面倒に感じて予約まで至らなかったり、他に予約金不要のお店を探すことがあるなど、多少のデメリットも考えられます。

ただ、外国のネット上で高い評価が得られていれば大きな問題にならないことがほとんどです。ネット上の口コミや自社の外国語公式サイトを通してきちんと情報を発信していれば、逆に「しっかりと対応してくれるお店」だとして信頼感を生み出すこともできます。

一方で、店側としては「予約金を取るシステムを構築するノウハウがない」という問題も出てきます。これらはペイパル(Paypal)を使用することで、簡単にネット上でクレジット決済のシステムを構築することが可能です。これによってホームページ上に決済ボタンを設置したり、予約確認のメール中に決済のリンクを張り付けることもできます。

4.事前確認のために電話やメールをいれる

手間や労力はかかりますが、予約の事前確認は必ず行いましょう。前日~3日前に電話で連絡するか、SMSを活用して確認メールを送ります。連絡をすれば「予約を忘れていた」ことを未然に防ぐことができます。言語の違いによって電話が難しい場合は、様々な言語のテンプレートのメールを用意しておくと対応しやすくなります。

5.予約台帳システムなどのITサービスを利用する

予約の無断キャンセルを減らすためには上記で挙げたような、細やかな対応が必要となります。しかし、ただでさえ忙しい飲食店では、そこまで手間を掛けられないという店舗も多いはずです。

そこで活躍してくれるのが「トレタ」「テーブルソリューション」をはじめとした予約台帳システムでしょう。これらのサービスには予約キャンセルの損失を防ぐためのデポジット機能を備えたものや、SMS送信機能もあり、こうしたサービスを利用することで店舗側の負担や手間を減らすことができます。

favyの「ノーショー保証サービス」も有名です。favyのシステム経由でお店に予約を入れたユーザーが無断キャンセル(ノーショー)となってしまった場合に、その被害額をfavyが全額保証するというサービスで、これを利用することで飲食店舗は無断キャンセルのリスクにさらされること無く、店舗運営や顧客サービスの強化に専念することができるようになります。

当日キャンセルが発生してしまった場合には、「ポケットコンシェルジュ」などの予約システムを活用して、空席情報を発信するのも一つの手です。「ポケットコンシェルジュ」は主に高級店を対象にしたサービスですが、該当する店舗は活用を検討してみてはいかがでしょうか。

無断キャンセルをコントロールして、インバウンド需要の取り込みを

今回、簡単にできるアナログな方法から、ITシステムを利用した方法まで5つご紹介させていただきました。しっかりと対策を立てておくことでリスクは格段に下がります。何も対策をしていないお店が、無断キャンセルの被害にあっているのもまた事実です。

そして、これは外国人観光客に限った話でもなく、日本人でも無断キャンセルを行うモラルのない顧客は存在します。そうした方達に「お店に迷惑をかけている」と認識してもらうことがこの問題の解決に向けた一番の近道なのだと思います。全てのお店がデポジットや事前決済を導入しなくてはならない状況になれば、苦しむのは予約する側ですから。

とはいえ、手間や労力はかかるかも知れませんが、店側もしっかりとした対応を目指すというのが前提です。予約の連絡はお店とお客様のファーストコンタクト。そこでの対応が良ければお客様もそれに応えてくれるものです。

まずは今回ご紹介したような対策を講じ、営業に集中できるような環境を整え「おもてなしの心」を持って外国人観光客を温かく迎え入れることで、インバウンド需要の取り込みを成功に導きましょう。

インバウンド需要を取り込むためのコツについては、「大阪市のお好み焼き屋・ちとせから学ぶ、インバウンド客が来店したくなる5つの対応」を参考にしてみてください。

また、インバウンド客に対応するには、ベジタリアンなどの食習慣への理解も欠かせません。詳しくは「訪日客の5%がベジタリアン 多様化する「食」への対応が急務」にて解説しています。

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