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「日本政府観光局(JNTO)って、どのような組織なんだろう?」
と思っている方。
日本政府観光局(JNTO)は、海外から日本へ観光客を呼び込むための活動をしている国の機関です。
とはいえ、具体的にどのような活動をしているのかわかりづらいですよね。
そこでこの記事では、
- 日本政府観光局(JNTO)とは?
- 日本政府観光局(JNTO)の事業やプロジェクト一覧
- 日本政府観光局(JNTO)の職員として採用されるには?
- 日本政府観光局(JNTO)の所在地とアクセス
についてお伝えします。
複雑そうに感じる日本政府観光局(JNTO)の活動も、押さえるべきポイントは多くありません。
まずはこの記事で、日本政府観光局(JNTO)について知りましょう!
日本政府観光局(JNTO)とは?
日本政府観光局(JNTO)とは、海外からの訪日旅行者(訪日外国人)を誘致する活動を行う独立行政法人です。JNTOは「Japan National Tourism Organization」の略で、「ジェー・エヌ・ティー・オー」と発音します。
日本政府観光局(JNTO)は現在、世界14都市に海外事務所を設置し、広報や宣伝活動を実施。その他にも、
- 外国人旅行者受け入れ体制の整備
- ビジネスイベントの誘致
- ビジット・ジャパン事業の推進
- 各種市場調査・データ整備
などを担っています。
観光庁と日本政府観光局(JNTO)の関係
観光庁は2008年に発足した比較的新しい機関で、
- 外国政府との協議
- 関係省庁との調整・民間事業者や自治体等との連携体制の構築
- 魅力ある観光地づくりへの支援
など、「観光立国」に向けた総合的な取り組みを担います。
一方、日本政府観光局(JNTO)は、前回の東京オリンピックが開催された1964年に日本の政府観光局として発足。その後50年間にわたって訪日外国人旅行者の誘致に取り組んできた公的なインバウンド専門機関ですが、観光庁が発足したことにより独立行政法人へと移行しました。
現在、日本政府観光局(JNTO)は観光庁所管の機関となり、観光政策の実動部隊を担っています。
日本政府観光局(JNTO)の事業やプロジェクト一覧
日本政府観光局(JNTO)の事業やプロジェクトは大きく、
- 海外プロモーション
- MICEの誘致・開催支援
- 受入環境整備・向上支援
- 市場分析・コンサルティング
の4つに分かれます。
1. 海外プロモーション
海外プロモーションでは、訪日外国人旅行者を増やすため、
- ビジット・ジャパン事業(海外事務所を中心とした訪日事業サポート)
- 魅力ある訪日旅行商品の企画・開発・販売の支援
- ウェブサイトやSNSを通じた訪日観光情報の提供
- 海外現地メディアを通じた情報発信
- 外国語ツールによる情報発信
に取り組んでいます。
2. MICEの誘致・開催支援
MICEは
- Meeting(会議や研修など)
- Incentive(招待旅行など)
- Conference、Convention(国際会議や学術会議など)
- Exhibition、Event(展示会やイベントなど)
の4つの頭文字を合わせた言葉です。ビジネスと関わりがあり多数の人の移動を伴う行事をMICEと呼びます。
日本政府観光局(JNTO)は、MICEの誘致を実現するために
- 国際会議などの誘致と開催の推進
- 国内の会議主催者に対する支援(誘致支援、開催地の紹介、寄付金・交付金の運営など)
- 国際会議観光都市に対する支援(誘致に関する情報提供、研修の実施)
に取り組んでいます。
3. 受入環境整備・向上支援
日本政府観光局(JNTO)は、訪日観光客の受け入れ環境を整備・支援するために
- 外国人観光案内所の認定
- 外国人観光案内所の運営
- JNTO認定外国人観光案内所のサポート
- 全国通訳案内士試験の実施
に取り組んでいます。
JNTOが認定する外国人観光案内所の認定区分(カテゴリー)は以下の通りです。
カテゴリー3 |
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カテゴリー2 |
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カテゴリー1 |
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パートナー施設 |
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4. 市場分析・コンサルティング
日本政府観光局(JNTO)は、訪日外客統計の集計を行い、
- 自治体・企業等へのインバウンド事業サポート
- セミナー・講演を通じた情報提供
- マーケティング資料やレポートの公開・発行
に役立てています。
JNTOが公表している統計データでは、
- 訪日外客数の推移
- 訪日回数、旅行形態、滞在期間の推移
- 旅行消費額
など、訪日外客に関するざまざまな情報を得ることが可能です。
日本政府観光局(JNTO)の職員として採用されるには?
日本政府観光局(JNTO)の職員として採用されるには、
- 新卒採用
- キャリア採用
- 任期付職員採用
の3つ選択肢がありますが、平成31(2019)年度の採用情報では新卒採用のみとなっています。
応募資格は、
- 2018年4月から2019年3月31日までに4年制大学を卒業見込み、もしくは大学院(修士課程)を修了見込みの方
- 上記期間中に卒業・修了される方で社会人経験がある場合は、2018(平成30)年4月1日の入構時に社会人経験が2年未満であること
の2点。学部や学科、国籍などは問われませんが、日本語を話せることが前提で、
- 英語
- その他海外事務所所在国の言語
が話せると採用に有利です。
採用までの流れは、
- 1次選考:エントリーシートによる書類選考(4月中)
- 2次選考:ウェブサイト上での適性検査
- 3次選考:グループ面接
- 4次選考:グループディスカッション・小論文
- 5次選考:管理職面接
- 6次選考:内々定(7月上旬予定)
と、採用が決まるまでには約3ヶ月がかかります。
業務内容はインバウンドに関わる
- 市場分析・マーケティング
- 海外現地旅行会社支援
- 一般消費者向け広報活動
- 外国人旅行者向け情報発信・受入体制整備
- 国際会議等(MICE)の日本への誘致・開催支援
- 国内事業パートナーとの連携
- 経営計画策定・経理・人事などの管理業務
の7つで、どの業務を担うかは事前にわかりません。
ここ3年の採用実績は
- 2015年度:6名
- 2016年度:6名
- 2017年度:8名(予定)
です。
日本政府観光局(JNTO)の所在地とアクセス
日本政府観光局(JNTO)の所在地とアクセスは以下の通りです。
所在地
【四谷国際ビル】
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-4-1
TEL:03-6691-4850 FAX:03-6691-8787(総務部)
【細井ビル】
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-1 細井ビル4階
アクセス
東京メトロ丸ノ内線 「四谷三丁目駅」から徒歩3分
日本政府観光局(JNTO)の動向を追って、いち早くインバウンド情報をゲットしよう!
ここまで、日本政府観光局(JNTO)についてお伝えしました。
日本政府観光局(JNTO)とは、海外からの訪日旅行者(訪日外国人)を誘致する活動を行う独立行政法人です。現在は世界14都市に海外事務所を設置し、
- 外国人旅行者受け入れ体制の整備
- ビジネスイベントの誘致
- ビジット・ジャパン事業の推進
- 各種市場調査・データ整備
などを実施しています。
政府は2020年の東京五輪に向けて訪日客数を4,000万人に増やす計画を発表しており、JNTOの役割は今後ますます重要度を増していくことでしょう。
JNTOが定期的に公表しているインバウンド統計データは、インバウンド動向を素早く正確に知ることできるため、インバウンド事業者にとっては重要な情報です。
まずはJNTOのホームページからインバウンド統計データを確認してみましょう!
これからインバウンドビジネスに関わる方は「インバウンド担当とは?訪日外国人へ質の高いおもてなしをして、売上アップする方法」をご一読ください。