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代表的なツーリズムの10種類を紹介。注目のニューツーリズムとは

目次

「最近ツーリズムの種類が増えてきたけれど、どのくらいあるんだろう?」

と思っている方。

観光客のニーズに合わせて、近年さまざまな形のツーリズムが増えています。

それらは「ニューツーリズム」と呼ばれ、従来の型にハマった観光ではなく、テーマ性のある新しい体験型の旅行です。

国は2011年からニューツーリズムとして「着地型観光」に取り組んでおり、その取り組みは2016年から「テーマ別観光」の名称に変わっています。

観光客により興味を持ってもらえるような観光のテーマを設定することで、高いインバウンド集客の実現が可能です。

とはいえ、ニューツーリズムが具体的にどのようなものなのかはわかりにくいですよね。

そこで今回は、

  • ツーリズムの新しい形。ニューツーリズムは「テーマ性のある新しい体験型の旅行」
  • ニューツーリズムはこれをチェック!代表的なツーリズム10種類を紹介

の順にお伝えします。

新しいツーリズムを知ることはハードルが高そうに感じますが、概要をつかむだけなら難しくありません。

まずはこの記事で、ツーリズムの種類について知りましょう!

ツーリズムの新しい形。ニューツーリズムは「テーマ性のある新しい体験型の旅行」

ニューツーリズムはツーリズムの新しい形で、「テーマ性のある新しい体験型の旅行」を指します。

観光にテーマを設けることで観光客が旅行での楽しみをイメージしやすくなり、インバウンド集客を高めることが可能です。

過去を振り返ると、これまでは有名な観光スポットを巡る「観るだけの観光」がほとんどでした。

近年は観光客の価値観が「モノ消費」から「コト消費」にシフトしたと言われ、ニューツーリズムでは「体験・交流」に重点が置かれています。

モノ消費とコト消費について詳しくは、「日本の観光地がノーモアツーリズムを主張。観光公害の事例と対策を解説します」をご一読ください。

観光庁が取り組む「テーマ別観光」について解説

観光庁では現在、ニューツーリズムに対して「テーマ別観光」の名称で取り組みを進めています。

2016年から始まった「テーマ別観光」の取り組みは、地方への誘客を図ることが目的です。地方において特定の観光資源を活かしたテーマを設定し、誘客を促進します。

テーマ別観光における取り組みの流れは以下の通りです。

【テーマ別観光における取り組みの流れ】

  1. ニーズや満足度を調査するためのアンケートやモニターツアーの実施
  2. ニーズにマッチした旅行商品や地域間の共有マニュアルづくり
  3. ウェブページ、パンフレット、マップの作成および各種PRの実施
  4. 同じテーマの観光資源を持つ地域との連携強化

出典:観光庁「テーマ別観光に取り組むためのプロセス」
https://www.mlit.go.jp/common/001281629.jpg

テーマ別観光の内容は毎年見直されており、2019年度のテーマは以下の9つでした。

【2019年度のテーマ別観光】

テーマ 内容
アニメツーリズム ・アニメ聖地への誘客を目的に、アニメ版権を活用した地域の観光情報パンフレットを作成する。
・アニメ版権の活用に関する企業向けのセミナーを開催する。
サイクルツーリズム ・サイクリストと外国人旅行者の誘客を目的に、地元サイクルガイドの養成や外国人向けのモニターツアーを実施する。
・インフルエンサーを活用したモニターツアー実施や、地方自治体に向けたマニュアルを作成する。
全国ご当地マラソンツーリズム ・外国人ランナーの集客増加を目的に、中国人向けエントリーサイトの開設や、公式ホームページの機能を拡充する。
・外国人参加者を対象に参加動機や滞在日数などを調査し、今後の集客アップに向けたノウハウを蓄積する。
忍者ツーリズム ・忍者ゆかりの地への誘客と忍者文化の発信を目的に、新しい旅行商品づくりや、既存の旅行商品を改善して販売する。
・旅行博への出展やインフルエンサーによる動画の作成により、国内外へ忍者ゆかりの地のPRを実施する。
百年料亭ツーリズム ・百年料亭の魅力を伝えて利用者を増やすことを目的に、百年料亭を巡る周遊モデルコースをつくる
・外国人目線によるモニターツアーを通じてコースを再検討し、課題を抽出する。
・シンポジウムの開催やマニュアルの作成を通じて、料亭側の受入環境を整える。
Industrial Study Tourism ・ビジネスインバウンドに向けた産業観光の促進を目的に、消費者向けの実態を調査する。
・BtoB向けに整備したウェブサイトの機能拡充や英語翻訳、海外エージェントなどに向けたプロモーションを実施する。
ONSEN・ガストロノミーツーリズム 「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」の認知度アップとブランド確立のため、温泉地の関係者や地域住民等に向けたシンポジウムや、個人会員を増やすためのポータルサイト機能の拡充を実施する。
・前年度の事業で選定したモデル地域における、インバウンド向け長期滞在ツアーの実証実験も実施する。
郷土食探訪~フードツーリズム~ ・地域ならではの食・食文化の情報発信とフードツーリズムによる交流人口拡大を目的に、フードツーリズムエリア認定地域の拡大とPRを実施する。
・地域の食と他の観光資源を総合的にプロデュースできる人材を育成するため、養成講座やセミナー、育成プログラム作成などに取り組む。
宙ツーリズム ・宙ツーリズムの認知度向上とブランディングを目的に、シンポジウムやセミナー、モニターツアーなどを企画し、旅行博への出展を通じたPRを実施する。
・ガイド人材の新規育成及びマッチングシステムを構築することで、旅行会社との連携土台を整備する。

出典:観光庁「選定テーマ 実施内容一覧」
https://www.mlit.go.jp/common/001292314.pdf

次は、代表的なツーリズムについてお伝えしますね。

ニューツーリズムはこれをチェック!代表的なツーリズム10種類を紹介

今回ご紹介する代表的なツーリズムは、

  1. 日本の技術力を知ることができる旅行「インダストリアルツーリズム」
  2. 自然や環境資源、野生の動植物を通じた体験ができる旅行「エコツーリズム」
  3. 収穫や料理を通して日本の食文化を体験できる旅行「グリーンツーリズム」
  4. 観光と健康増進をセットで体験できる旅行「ヘルスツーリズム」
  5. 長期滞在を通じて地域の人たちと交流できる旅行「ロングステイツーリズム」
  6. 高度医療や先端医療を受けることができる旅行「メディカルツーリズム」
  7. 環境資源の持続可能性をテーマにした旅行「サスティナブルツーリズム」
  8. スポーツ観戦を楽しめる旅行「スポーツツーリズム」
  9. ゆっくりと過ごしながら地域の魅力を発見できる旅行「スローツーリズム」
  10. ドラマや映画、アニメなどの舞台になった場所を見学できる旅行「ロケツーリズム」

の10種類です。

1つずつ説明しますね。

1. 日本の技術力を知ることができる旅行「インダストリアルツーリズム」

1つ目のツーリズムが、日本の技術力を知ることができる旅行「インダストリアルツーリズム」です。

日本の産業を大きく分けると、

  • 歴史的・文化的な価値を持つ過去の産業
  • 最先端の技術を持つ現代の産業

の2つ。日本の技術力は世界でも高く評価されており、品質の高い製品を生み出した工場や施設は注目度が高いです。

地域の産業を活かすことで、日本の産業に関心のあるインバウンド客を集客できます。

2. 自然や環境資源、野生の動植物を通じた体験ができる旅行「エコツーリズム」

2つ目のツーリズムが、自然や環境資源、野生の動植物を通じた体験ができる旅行「エコツーリズム」です。

SDGsなど、環境問題に対する意識が高まっている近年。エコツーリズムは、

  • ホエールウォッチング
  • 希少生物の生態調査
  • 植林活動

などのツアープランが該当します。

自然環境と触れ合うことで自然との共生や、環境問題についての理解を深めることが可能です。

3. 収穫や料理を通して日本の食文化を体験できる旅行「グリーンツーリズム」

3つ目のツーリズムが、収穫や料理を通して日本の食文化を体験できる旅行「グリーンツーリズム」です。

例えば田植えや農村での宿泊など、地方だからこそできる体験を提供することで、都市住民に地方の魅力を知ってもらえます。

グリーンツーリズムを通じて、地域の活性化につなげることが可能です。

グリーンツーリズムについて詳しくは、「グリーンツーリズムとは?農村や漁村が地元独自の体験を提供することで、活性化につながる」をご一読ください。

4. 観光と健康増進をセットで体験できる旅行「ヘルスツーリズム」

4つ目のツーリズムが、観光と健康増進をセットで体験できる旅行「ヘルスツーリズム」です。

ヘルスツーリズムは、

  • 森林浴
  • 温泉
  • マッサージ

など、リラクゼーション効果をともなった体験をします。

医療的な効能を重視したものからレジャー的な要素を重視したものまで、さまざまなツアープランを楽しむことが可能です。

5. 長期滞在を通じて地域の人たちと交流できる旅行「ロングステイツーリズム」

5つ目のツーリズムが、長期滞在を通じて地域の人たちと交流できる旅行「ロングステイツーリズム」です。

ロングステイツーリズムはリタイア後の年配者など、時間に余裕のある観光客をターゲットにしています。年配者はこれから世界的に増加の傾向です。

少子高齢化が加速する現代の日本においては、特に注力すべきツーリズムの1つと言えます。

6. 高度医療や先端医療を受けることができる旅行「メディカルツーリズム」

6つ目のツーリズムが、高度医療や先端医療を受けることができる旅行「メディカルツーリズム」です。

医療の水準は国によって大きく異なるため、より良い医療サービスを求めて海外へ渡航する富裕層が増えています。

メディカルツーリズムで受ける医療は、

  • 歯科治療
  • 美容整形
  • がん治療

など様々です。高度な医療技術やホスピタリティが必要とされるメディカルツーリズムは、日本の優位性が高いツーリズムと言えます。

メディカルツーリズムについて詳しくは、「メディカルツーリズムとは?日本における現状とインバウンド獲得のポイントを解説」をご一読ください。

7. 環境資源の持続可能性をテーマにした旅行「サスティナブルツーリズム」

7つ目のツーリズムが、環境資源の持続可能性をテーマにした旅行「サスティナブルツーリズム」です。

サスティナブルツーリズムは地域の環境や自然、文化を切り売りするのではなく、それらを守りながら本物の自然体験などを提供します。

メインターゲットは、

  • 社会や環境問題に関心の高い高所得者層
  • 若年層の旅行者

などです。

サスティナブルツーリズムについて詳しくは、「サスティナブルツーリズムとは?環境や文化を守ることが、持続的な観光客の呼び込みに」をご一読ください。

8. スポーツ観戦を楽しめる旅行「スポーツツーリズム」

8つ目のツーリズムが、スポーツ観戦を楽しめる旅行「スポーツツーリズム」です。

国は2025年までに、スポーツ産業の市場規模を15.2兆円に拡大する目標を掲げています。その中でスポーツツーリズムは、スポーツと他産業が融合するため見込まれる効果が大きく、経済規模も4.9兆円と高いです。

スポーツツーリズムについて詳しくは、「インバウンドが期待する日本のスポーツツーリズム。成功・失敗の事例をもとに訪日客対策を解説」をご一読ください。

9. ゆっくりと過ごしながら地域の魅力を発見できる旅行「スローツーリズム」

9つ目のツーリズムが、ゆっくりと過ごしながら地域の魅力を発見できる旅行「スローツーリズム」です。

国土交通省はスローツーリズムの理念を

  • 社会的な位置づけ:スローな文化への志向にこたえる旅
  • 旅のスタイル:個人的で自発的な意志にもとづく旅
  • 旅の目的:人々や文化とふれあう旅

と定義。スローツーリズムを実践する地域は、観光客が好むスポットを意図的に作るのではなく、地域独自の姿を守ることを重視しています。

スローツーリズムについて詳しくは、「スローツーリズムとは?意味や効果、地方自治体の取り組み事例などを紹介します」をご一読ください。

10. ドラマや映画、アニメなどの舞台になった場所を見学できる旅行「ロケツーリズム」

10個目のツーリズムが、ドラマや映画、アニメなどの舞台になった場所を見学できる旅行「ロケツーリズム」です。

ロケツーリズムはドラマや映画、アニメなどをきっかけにロケ地を訪れてもらい、そこでのおもてなしを通じて地域のファンを増やします。 熱心なファンにとってロケ地は強い来訪動機になるため、地域の観光資源として有望です。

ツーリズムの種類を押さえて、インバウンド集客につながる新たなツーリズムを考えよう!

ここまで、ツーリズムの種類についてお伝えしました。

おさらいしますと、観光客のニーズに合わせて、近年さまざまな形のツーリズムが増えています。それらは「ニューツーリズム」と呼ばれ、従来の型にハマった観光ではなく、テーマ性のある新しい体験型の旅行です。

観光庁が取り組んできる「テーマ別観光」は地方への誘客が目的で、2019年度のテーマは以下の9つでした。

【2019年度のテーマ別観光】

  1. アニメツーリズム
  2. サイクルツーリズム
  3. 全国ご当地マラソン
  4. 忍者ツーリズム
  5. 百年料亭ツーリズム
  6. Industrial Study Tourism
  7. ONSEN・ガストロノミーツーリズム
  8. 郷土食探訪~フードツーリズム~
  9. 宙ツーリズム

さらに、今回ご紹介した代表的なツーリズムは以下の10種類です。

【代表的なツーリズム10種類】

  1. 日本の技術力を知ることができる旅行「インダストリアルツーリズム」
  2. 自然や環境資源、野生の動植物を通じた体験ができる旅行「エコツーリズム」
  3. 収穫や料理を通して日本の食文化を体験できる旅行「グリーンツーリズム」
  4. 観光と健康増進をセットで体験できる旅行「ヘルスツーリズム」
  5. 長期滞在を通じて地域の人たちと交流できる旅行「ロングステイツーリズム」
  6. 高度医療や先端医療を受けることができる旅行「メディカルツーリズム」
  7. 環境資源の持続可能性をテーマにした旅行「サスティナブルツーリズム」
  8. スポーツ観戦を楽しめる旅行「スポーツツーリズム」
  9. ゆっくりと過ごしながら地域の魅力を発見できる旅行「スローツーリズム」
  10. ドラマや映画、アニメなどの舞台になった場所を見学できる旅行「ロケツーリズム」

観光客のニーズに合わせて、ツーリズムは多様化しています。

今回ご紹介したツーリズムを参考にしつつ、インバウンド集客につながる新たなツーリズムを考えてみましょう!

ツーリズムの広まりにとともに関心が高まっている「観光公害」への対策については、「日本の観光地がノーモアツーリズムを主張。観光公害の事例と対策を解説します」をご一読ください。

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