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新型コロナで不確実性の高い今こそ必要な「エフェクチュエーション」とは?概要と実例を紹介

「エフェクチュエーションってなんだろう…」

と疑問に思っている方。

エフェクチュエーションは、成功する起業家に共通する考え方や行動をまとめた理論です。

これまで起業家が成功する要因として、個人の能力や当時の文化・ニーズなどの要因が大きく影響していると考えられてきました。

しかしインド人の経営学者であるサラス・サラスバシー氏が、成功した起業家の共通する考え方を発表し、一般人でも学習できる理論として注目されています。

新型コロナウイルスの影響でインバウンド消費も急激に落ち込んでいる昨今。このような状況の中だからこそ、エフェクチュエーションを取り入れたインバウンド戦略が重要になるはず。

この記事では

  • エフェクチュエーションの概要
  • エフェクチュエーションの実例

について紹介します。

エフェクチュエーションをいきなりインバウンドに取り入れるのは難しいですが、概要や実例を知るだけなら難しくありません。

まずはこの記事でエフェクチュエーションについてざっくりと理解しましょう。

エフェクチュエーションとは

エフェクチュエーションとはさまざまな事業を生み出す起業家の同じ考え方をわかりやすくまとめた理論です。ノーベル経済学賞を受賞したサラス・サラスバシー氏が2008年に発表しました。

その後、2015年に翻訳された書籍が日本で発売されており、起業家だけでなく企業でも注目されています。

企業におけるプロジェクトの場合、最初に数値などのゴールを設定して、そのゴールを達成するための手段を最初に選ぶのが従来の進め方です。サラス・サラスバシー氏はこれを「コーゼーション」と呼んでいます。

しかし、エフェクチュエーションの考え方では

  • 未来は予測不能である
  • 市場規模を予測するのではなく市場は作り出すもの
  • 周りの環境は自分たちの活動次第で変化していく

というように、ゴールは設定せずにまず手段を洗い出し、行動していきながら新しいゴールを見つけていくというコーゼーションとは反対の進め方です。

エフェクチュエーションがもつ、5つの行動原則

エフェクチュエーションには以下5つの行動原則があり、成功する起業家に共通する行動・考え方のパターンであるとサラス・サラスバシー氏が提唱しています。

  1. 手中の鳥(Bird in Hand)
  2. 許容可能な損失(Affordable Loss)
  3. クレイジーキルト(Crazy-Quilt)
  4. レモネード(Lemonade)
  5. 飛行機の中のパイロット(Pilot-in-the-plane)

1. 手中の鳥(Bird in Hand)

下記の自らが持っている手段「手中の鳥」を知るという原則です。

  • 自分は誰か:特徴、能力
  • 何を知っているか:専門性
  • 誰を知っているか:社会的ネットワーク

新しい方法を見つけ出すことよりも自分の特徴や専門性に注力したほうが、新しい事業を始めるハードルも低く、スピード感も持って取り組めます。

2. 許容可能な損失(Affordable Loss)

「手中の鳥」に基づいて行動を開始する際にはおそらく1つの方法ではないはず。

「許容可能な損失」の原則は複数の選択肢から行動を決定する際に、どのくらいの損失なら受け入れられるかを選択肢ごとに見定めることです。

コーゼーションに基づいた考え方であれば「ゴールに到達するために成功する確率の高い選択肢を選ぶ」という意思決定が働きます。

しかしエフェクチュエーションでは「未来は予測不能である」という前提があり、成功するかどうかは実行するまでわかりません。そのため、実行する基準を「失敗した場合でも許容できる範囲に設定する」というのが「許容可能な損失」の原則です。

この原則に基づいて実行すると、仮に失敗しても受け入れられる許容の範囲であれば、次の行動を支えるエネルギーになり、他の選択肢を試してみたり改善したりする意欲に結び付けられます。

3. クレイジーキルト(Crazy-Quilt)

「クレイジーキルト」とは種類や大きさが違う形の布を縫い合わせて1枚の布に仕立てたもの。

この言葉通り、自分と他者とのつながりを積極的に取り入れるという原則です。

さまざまなパートナーが持つ可能性と自身の特徴を組み合わせることで、新しい価値を生み出せます。

そのため、エフェクチュエーションでは行動を実行する中で関係を持った人は、異業種や競合でさえも自身のパートナーとして取り入れることを勧めています。

4. レモネード(Lemonade)

「質の悪いレモン」であれば食べられませんが、砂糖を加えることで「レモネード」にすればおいしく食べることが可能です。このようにレモネードの原則は予測不能なことが起きても、むしろポジティブに捉えて次の事業につなげていく考え方です。

5. 飛行機の中のパイロット(Pilot-in-the-plane)

「飛行機の中のパイロット」は上記4つをまとめる原則です。

飛行機のパイロットは機器の故障や航空路の変更など、不測の事態に対応しなければなりません。

「飛行機の中のパイロット」はエフェクチュエーションにおいても不透明な未来を予測した行動ではなく、その場の状況で判断して良い方向に導くという考え方を表しています。

参考:https://wirelesswire.jp/2020/01/73752/

エフェクチュエーションを取り入れた実例

ここでは実際にエフェクチュエーションを取り入れた下記の実例を紹介します。

  • 会津富士加工株式会社:半導体事業からレタス生産へ
  • 株式会社GRA:スパーリングワイン製造
  • 小野食品株式会社:東日本大震災が転機に
  • 株式会社南部美人:アメリカ人をターゲットにしたマーケティング

会津富士加工株式会社:半導体事業からレタス生産へ

会津富士加工株式会社はリーマンショック時に、親会社の縮小に伴って閉鎖の危機にさらされました。

しかし主力事業の半導体加工を一変して、レタス生産に方針を変更することに。試行錯誤を重ね、腎臓病患者向けのレタス生産という市場を生み出せました。

株式会社GRA:スパーリングワイン製造

株式会社GRAはもともとスパーリングワインの製造がメインではなく、イチゴ栽培が主な事業。

しかし株式会社GRAの支援者にマーケティングの専門家や製缶業者、デザイナーがいたため、イチゴのスパーリングワインという新しい事業を始めるきっかけになりました。

小野食品株式会社:東日本大震災が転機に

小野食品株式会社は水産加工が主力事業ですが、東日本大震災による津波で完成したばかりの建物を流されてしまいます。

しかしこれが転機となり、主力事業ではなかった通信販売事業が発展。さらには震災後の補助金を元にITシステムを導入し、水産加工物を拡販するビジネスに転換できました。

株式会社南部美人:アメリカ人をターゲットにしたマーケティング

日本酒に対するハードルが低いアメリカ在住の日本人をターゲットにはせず、純粋なアメリカ人に向けて販売することで成功を収めています。純粋なアメリカ人は日本酒に対して知識はありませんが、悪いイメージもなかったことが成功の要因となりました。

このように、予測が不確かな市場だからこそ価値を生み出せると仮定し、あえてニーズがわからない市場に挑戦しています。

参考:http://www.nett.or.jp/nett/pdf/nett91.pdf

エフェクチュエーションは目的ではなく「手段」から考える

この記事ではエフェクチュエーションの概要や実例について紹介しました。

エフェクチュエーションでは明確なゴールを設定するのではなく、まず自分が持っている手段を認識してから行動することが重要です。

ただし現状では「エフェクチュエーションがまだあまり認知されていない」「効果が出るまでコストと時間がかかる」という問題点も。

しかし新型コロナウイルスにより先行きが不透明な状況だからこそ、明確な目標から意思決定するのではなく「まず自社で何ができるか」を考えてインバウンド戦略を立てることが有効になるはずです。

新型コロナウイルスによる現状や対策について、詳しくは「【国別】海外におけるコロナウイルスの現状や対策まとめ!回復に向かう国を知って収束後にそなえよう」をご一読ください。

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