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コロナウイルスで減少したインバウンド需要が回復する見込みはある?各業界や過去のデータから時期を予想

「インバウンド需要が回復する見込みはあるのかな…」

と感じている方。

コロナウイルスの感染拡大によって、インバウンド客の数が大幅に減少しました。しかし日本では緊急事態宣言が解除され、中国など一部の国では国内旅行が再開されていることから、インバウンド需要の回復も近いことが期待できます。

またこれまでSARSやリーマンショック、東日本大震災など訪日外国人が減少したさいは、インバウンド需要が半年から1年ほどで回復しました。

コロナウイルスもこのまま収束に向かった場合、半年から1年ほど経ったころにインバウンド需要が回復する見込みはあります。

とはいえ、本当にインバウンド需要が回復するのかどうかは、なかなかイメージしにくいですよね。

そこで今回は、

  • インバウンド需要が回復する見込み:国際航空運送協会(IATA)の予想
  • インバウンド需要が回復する見込み:ホテルや自治体の予想
  • 世界の旅行者は6ヶ月ほど旅行を控えると回答している
  • 過去の疫病や災害において、インバウンド需要が回復した時期

を紹介します。

「いきなりインバウンド需要の回復に向けて準備するのは難しい」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。

まずはIATAの予想について、大まかに見ていきましょう!

インバウンド需要が回復する見込み:国際航空運送協会(IATA)の予想

まずは、国際航空運送協会(IATA)の見込みを紹介します。

データは以下を参照していますので、気になる方はあわせてご一読ください。

出典:Traicy「IATA、国際線の需要回復を2024年と予測 国内線は2022年の見込み」
https://www.traicy.com/posts/20200517160025/

国際線の収益が回復するのは2024年ごろと予想

IATAはコロナウイルスの影響によって減少した旅行ニーズが回復する時期を、以下のように予想しました。

  • 国内線の回復:2022年
  • 国際線の回復:2024年

というのも2020年4月の調査データによると、調査対象者のうち約58%が「最初の旅行は自国内にする」と回答しています。

そして、そのうち86%は旅行中に自分が隔離措置を受けることを心配しており、さらに69%は「14日間の隔離措置を受けることになるなら、旅行は検討しない」とも答えました。

国内旅行は隔離措置を受けるリスクが低いため、国際線よりも早い段階で回復の見込みがあると予想したのです。

IATAは回復について2つのシナリオを用意

先ほど紹介した調査を受けて、IATAは旅行需要の回復について2つのシナリオを用意しました。それぞれ紹介しますね。

基本的なシナリオ

コロナウイルスがこのまま収束に向かった場合のシナリオは、以下の通りです。

【国内線】
各国の国内線は2020年の7〜9月ごろには再開する。

【国際線】
再開は国内線よりもさらに時間がかかるうえに、2021年の旅客ニーズは2019年と比べると24%も減少する。

2020年の後半から2021年にかけて経済が回復した場合でも、2023年まで2019年のニーズを超えることはないとも述べました。

悲観的なシナリオ

悲観的なシナリオとは、コロナウイルス感染拡大の第2波が発生し、都市封鎖(ロックダウン)などが2020年7〜9月まで続いた場合です。

この場合、ロックダウンによって旅行制限の緩和が遅れることになります。また今までのような日常生活を送ることも難しいため、経済状況の大きな回復も見込めません。

そのため旅行のニーズは2020年と比べると、34%減少すると予想しました。

基本的なシナリオよりもさらに10%も減少する結果となり、インバウンド需要の回復なども遅れると考えられています。

続いては、旅行者を受け入れるホテルや自治体の予想をお伝えしますね。

インバウンド需要が回復する見込み:ホテルや自治体の予想

ここからは、日本のホテルや地方自治体が予想するインバウンド需要の回復時期について紹介します。

データは以下を参照していますので、あわせてご一読ください。

出典:日本経済新聞「インバウンド客足回復「1年以上」が過半数 民間調査」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59096210U0A510C2L83000/

多くのホテルや自治体が「インバウンド需要の回復には1年以上かかる」と予想

ホテルや地方自治体は、インバウンド需要の回復について見込みはあるものの、約53%が「1年以上かかる」と予想しました。

内訳は以下の通りです。

【インバウンド需要が回復する時期の予想】

  • 1年後:32%
  • 1年以上後:21%

1年の時間を必要とする理由は「日本は収束に向かいそうでも、海外はまだまだ感染者数が減少していないから」。

日本は5月に緊急事態宣言が解除されるなど前進していますが、海外も同じわけではありません。まだまだ感染者が増えている地域も多く、油断できない状況です。

日本国内の旅行者は回復しても、インバウンド客の回復はまだまだ先になると予想する人が多いようです。

地方よりも都市部の方が悲観的になっている

ホテルや地方自治体の中でも、都市部の方が旅行者の回復に対して厳しい予想をしています。

【お客さま数の回復が1年以上後と考えている割合】

  • 都市部:27%
  • 地方:10%

悲観的に考える人は、都市部の方が17%も多い結果となりました。

東京など都市部は感染者の数が多かったことから、インバウンド需要などの回復も時間がかかると考えているようです。

JRなど他の業界への影響について、詳しくは「新型コロナウイルスによる4月からGWにおける影響まとめ。インバウンドへの影響と対策も解説」をご一読ください。

続いては、旅行への意欲から回復の見込みについてお伝えしますね。

世界の旅行者は6ヶ月ほど旅行を控えると回答している

IATAは、旅行者にも調査を実施しています。その結果、多くの人は旅行への意欲について以下のように考えていることが明らかになりました。

  • コロナウイルスの封じ込めから1〜2ヶ月以内に旅行を再開したい:60%
  • 人々の経済状況が安定するまで旅行の再開は厳しい:69%

出典:Global Daily Japan「COVID-19後の旅行回復、6か月以上は「旅行を控える」が4割、IATA調査」
https://www.gldaily.com/inbound/inbound18605/

上記のことから、コロナウイルスが収束してしばらく経っても、旅行者の数が回復するまでにはそれなりの時間が必要になると考えられます。

ここまでインバウンド需要などの回復見込みについて解説しました。

さらに詳しい時期を予想するには、これまでの疫病や災害が発生したときのデータを参考にするのがおすすめです。

そこで次は、過去の疫病や災害の影響でインバウンド需要が減少した時期と回復までにかかった時間を紹介します。

過去の疫病や災害において、インバウンド需要が回復した時期

インバウンド需要の減少を回復させた事例として、

  1. SARS
  2. リーマンショック
  3. 東日本大震災

の3つを解説しますね。

訪日外国人の数は以下のデータを参考にしています。

出典:日本政府観光局(JINTO)「訪日客数(総数)」
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/since2003_visitor_arrivals.pdf

ケース1:SARS(2002〜2003年)

SARSは2002年12月、中国で患者が確認されてから32の国や地域で広がりました。2003年3月にWHOからグローバルアラートも出されましたが、2003年7月には終息しています。

SARSが流行した時期のインバウンド客数は、以下の通りです。

【2003年前半】

  • 1月:45万847人
  • 2月:39万4,869人
  • 3月:45万6,614人
  • 4月:35万4,054人
  • 5月:28万8,562人
  • 6月:35万2,431人

【2003年後半】

  • 7月:51万5,692人
  • 8月:55万380人
  • 9月:45万7,574人
  • 10月:52万7,859人
  • 11月:44万4,435人
  • 12月:41万8,408人

4〜6月にかけて減少しましたが、7月には回復しました。

SARA流行前の水準まで回復するには発生からおよそ半年、終息宣言から1〜2ヶ月ほどの時間を必要としたようです。

ケース2:リーマンショック(2008〜2009年)

リーマンショックは2008年9月に発生し、多くの国で経済状況が悪化しました。海外旅行をする人が一時的に少なくなり、日本を訪れるインバウンド客も減少した過去があります。

リーマンショックにおけるインバウンド客数の変化は、以下の通りです。

【2008年】

  • 9月:64万1,235人
  • 10月:73万8,832人
  • 11月:55万3,491人
  • 12月:51万3,354人

【2009年前半】

  • 1月:58万673人
  • 2月:40万8,628人
  • 3月:56万8,586人
  • 4月:62万6,313人
  • 5月:48万5,713人
  • 6月:42万4,427人

【2009年後半】

  • 7月:63万2,722人
  • 8月:67万9,586人
  • 9月:53万5,544人
  • 10月:65万5,481人
  • 11月:56万5,089人
  • 12月:62万6,896人

2008年11月ごろから数は落ち込んでいましたが、2009年4月に少し回復。そしてその後も2009年7月から50万〜60万人台をキープしています。

リーマンショックの場合、インバウンド需要の回復にはおよそ1年の時間を必要としたようです。

ケース3:東日本大震災(2011年)

2011年3月、日本で東日本大震災が発生しました。日本だけの災害ではありますが、地震や津波の被害、風評被害などによって、インバウンド需要にも大きな影響を与えた時期です。

訪日外国人の数は、以下の通りです。

【2011年前半】

  • 1月:71万4,099人
  • 2月:67万9,393人
  • 3月:35万2,676人
  • 4月:29万5,826人
  • 5月:35万7,783人
  • 6月:43万2,883人

【2011年後半】

  • 7月:56万1,489人
  • 8月:54万6,503人
  • 9月:53万8,727人
  • 10月:61万5,701人
  • 11月:55万1,571人
  • 12月:57万2,101人

【2012年前半】

  • 1月:68万1,786人
  • 2月:54万6,451人
  • 3月:67万6,662人
  • 4月:77万9,481人
  • 5月:66万7,046人
  • 6月:68万2,932人

震災後はインバウンド客が減少しましたが、4ヶ月後の7月に50万人台まで回復。そして10月には60万人台、2012年の4月には震災前の70万人台まで回復しました。

東日本大震災は日本の災害であることから、4〜6ヶ月経ったころに少しずつ回復し、1年後にはインバウンド需要が震災前を上回るまで回復しています。

上記3つのデータから、インバウンド需要の回復は半年から1年の時間が必要と考えられます。

まだまだ時間はかかりそうですが、まずは国内旅行者を呼び込むなど、インバウンド需要が回復するときにそなえておきましょう。

インバウンド需要の回復は半年から1年後の見込み

今回は、インバウンド需要が回復する見込みについて解説しました。

おさらいすると、コロナウイルスの影響で海外旅行が制限されたため、日本でもインバウンド需要が大きく減少しました。緊急事態宣言が解除されるなど収束に向かいつつはありますが、インバウンド需要が回復するのはまだまだ先になる見込みです。

実際にIATAの調査では、2019年を上回る旅行のニーズが確認できるのは2024年ごろになると考えられています。

ただしこれまでの疫病や災害の発生後におけるデータを確認すると、以下の段階でインバウンド需要が回復していることも明らかになりました。

  • SARS:半年
  • リーマンショック:1年
  • 東日本大震災:半年〜1年

まだまだ油断はできませんが、コロナウイルスの封じ込めに成功した場合、インバウンド需要はおよそ半年から1年ほどで回復する見込みです。

それまでは日本人の旅行者を呼び込むなど、国内旅行のニーズに応えることに力を入れていきましょう。

またコロナウイルスの影響で東京オリンピック・パラリンピックも延期となりましたが、2021年に開催された場合は大きなインバウンド需要を獲得できる見込みがあります。

東京オリンピック・パラリンピック延期の影響や対策について、詳しくは「東京オリンピック延期によるインバウンド需要への影響とは。国内の現状と今からできる対策を解説」をご一読ください。

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