ARでインバウンド対策。訪日外国人のストレスを解消し、観光客やリピーターを増やす方法とは

「インバウンド対策って具体的に何をすれば良いんだろう…」

と感じているインバウンド担当の方。

いま注目が集まっているARを使えば、さらなる観光客やリピーターの増加が期待できます。

ARとは「現実の風景とアニメなどのバーチャルな映像を重ねて表示する技術」です。スマホを通してARを利用できれば、

  • 目的地までの行き方がわからない
  • 英語や自国の言葉が通じない
  • 日本文化を体験できる観光スポットがわからない

といった訪日外国人の不満を解消できます。ARは、新たなインバウンド対策として利用できる技術なのです。

とはいえ、どのようにしてARを活用すればいいのか、なかなかわかりにくいものですよね。

そこで今回は、

  • ARとは
  • ARを使ったインバウンド対策
  • フリーペーパーとARを連動させたテレコムスクエア社の事例

を紹介します。「ARって難しそう」と感じますが、その方法は意外と簡単です。

まずはARの概要から、ざっくりと理解しましょう。

ARとは、現実の風景にバーチャルな映像を重ねて表示する技術

ARとは、「現実の風景とアニメなどのバーチャルな映像を重ねて表示する技術」のことです。目の前にある世界を拡張するため、日本語では「拡張現実」とも呼ばれています。

例えば、2016年にリリースされた「Pokémon GO」はARを使ったサービスの1つです。現実の街中や観光スポットにポケモンが映し出され、まるでリアルの世界にポケモンが現れたかのように感じることができます。

ARとVRの違い:現実の風景があるか、全てが架空の世界か

ARと似た技術として、「VR」があります。これは“バーチャルリアリティ”という非現実の世界のことです。VRではスクリーンに本物のような映像を流し、架空の世界を現実のように感じさせることができます。

ARとの大きな違いは、“VRで見る世界はすべて架空の映像であること”です。ARは一部、現実の映像が入るため、架空の世界に入り込むわけではありません。

ARやVRなどの技術を、まとめて「xR」と呼んでいます。

このARはインバウンド対策にも活用できます。スマホでARを使うことで、訪日外国人が旅行中に感じるストレスを解消することが可能です。

ARによってスムーズに旅行できる環境を整えることが、さらなる訪日外国人の呼び込みにつながると予想されています。

ARを使えば、インバウンド客が旅行中に感じるストレスを解消できる

インバウンド対策としてARを使うと、訪日外国人のストレスである

  • 目的地までの行き方がわからない
  • 英語や自国の言葉が通じない
  • 日本文化を体験できる観光スポットがわからない

という3つを解消できます。

以下では観光庁の「外国人旅行者に対するアンケート調査結果について」を参考にしながら解説します。

出典:「外国人旅行者に対するアンケート調査結果について」

1.インバウンド客はARを使えば、目的地までスムーズに到着できる

観光庁のデータによると、旅行中に「目的地までの公共交通の経路情報の入手に困った」と答えている人は、全体の20.0%です。

ARを使うことで日本語に詳しくないインバウンド客であっても、現在地から目的地までの行き方がすぐにわかります。例えばARナビアプリ「ARCity」ではスマホでARのアプリを起動すると、まずGPSで現在地を把握します。そして目的地にピンを立てると、そこまでの道筋が提示されるのです。

ARを通して現在地と目的地がわかれば、観光案内を探す必要はありません。現実の街中を確認しながら、目的地まで確実にたどり着くことができます。

2.ARをポスターや案内板にかざすと、多言語での表示ができる

観光庁のアンケートでは「英語や自国の言葉に対応していない」と感じている人が、49.3%もいることが明らかになっています。

しかし「Google翻訳」のAR機能を使えば、

  • 看板
  • ポスター
  • チラシ

などにスマホをかざすだけで、英語やさまざまな言語の案内を表示できるように。多言語化された看板やポスターを新たに用意しなくても、多言語での対応が実現するのです。

3.ARを観光スポットで使えば、歴史上の人物や街並みが再現できる

多くの訪日外国人が「モノ消費」である買い物よりも、日本食を食べることや観光スポットをめぐる体験などの「コト消費」を求めて日本を訪れています。

しかし訪日外国人が、日本に来てから観光スポットや歴史に関する情報を得ることは難しいです。観光庁のデータでも、56.4%の人が「見所や文化体験などの情報を求めて観光案内所を使う」と答えています。

そのような状況でもARを使えば、手軽に情報を入手し、観光を楽しむことができます。

例えば岐阜県高山市では、江戸時代に役所があった「高山陣屋」をARと連動させています。高山陣屋にスマホをかざすと、江戸時代の役人の姿が浮かぶ仕組みに。

出典:「AR・VRでワクワク凸版印刷の観光アプリ“旅道”」

ARによって、当時の様子や街並み、歴史上の人物などを再現することで、手軽に歴史を感じることができます。

ここまでARが解消する問題を紹介しましたが、実際にどのようにARを使ってインバウンド対策をするのか、なかなかイメージしにくいですよね。

そこでARと連動させたフリーペーパー「日本放題」を配布した、テレコムスクエア社の事例を紹介します。

事例:ARとフリーペーパーを連動し、訪日台湾人にスムーズな移動を提供

「日本放題」は、2015年に創刊し、年4回発行する季刊誌です。

この日本放題は、Wi-Fiレンタルサービス「Wi-Ho! ®」を提供するテレコムスクエア社が発行しています。このサービスを利用する訪日台湾人に、1人ずつ手渡しで冊子を配布しています。

フリーペーパーは、訪日外国人の情報源です。しかし日本の飲食店やお土産屋の情報は手に入っても、「目的地までたどり着くのが難しい」といった課題を抱えていました。

そこでARとフリーペーパーを連動させて、スムーズに移動してもらうことができるようになったのです。

ARとの連動の仕方:写真を読み込むだけで目的地への方向がわかる

「日本放題」では、以下のようにARと連動させます。

  1. 行きたいお店の写真を読み込む
  2. GPSが起動して、自動的にお店の場所をチェック
  3. Pinna AR(ピンナー)というアプリでARを立ち上げる
  4. 目的地までの距離と所要時間、道のりが表示される
  5. 道のりを確認しながら進む

ARを起動するだけで、お店までの道のりがすぐにわかります。自分で地図を見ながら進む必要がないため、インバウンド客は迷うことなく、確実に目的地に到着できます。

1冊ずつ手渡しで、年間30万人を超える台湾人にアプローチ

このWi-Fiルーター「Wi-Ho! ®」は、1年間で30万人以上の台湾人が利用する人気のサービス。個人旅行者が多い台湾でも、同行者も含めると30万人の2〜3倍、約60万人以上にアプローチできているのです。

手渡しで配布とはいえ、かなり多くの台湾人にフリーペーパーを読んでもらっており、情報発信ができています。

インバウンド客の中でも、台湾はリピーターが多い国です。そのため日本旅行中のストレスが解消されてスムーズに移動できるだけでも、さらなる観光客数アップが期待できます。

「インバウンド客向けのフリーペーパーって、他にどんなものがあるんだろう」と感じた方は、「訪日外国人向けフリーペーパー7選!インバウンド客へのリーチを増やす工夫とは」をチェックしてみてください。

インバウンド対策にARを取り入れて、観光客やリピーターを増やそう

ここまでをおさらいします。

ARとは、「現実の風景とバーチャルな映像を重ねて表示できる技術」のことです。

そしてARが、旅行中に外国人が感じるストレスを解消すると予想されています。例えば、

  • 目的地までの行き方がわからない
  • 英語や自国の言葉が通じない
  • 日本文化を体験できる観光スポットがわからない

という3つです。

スマホと連動させてARを使えば、目的地までナビゲーションをするだけでなく、英語や自国語での案内、体験の提供といったことができるのです。

ARを使った事例として、訪日台湾人向けのフリーペーパー「日本放題」を紹介しました。日本放題はARと連動することで、「目的地までたどり着くのが難しい」という訪日外国人のストレスを解消。台湾人が日本でスムーズに、目的地まで移動できる環境を整えています。

このようにARを使えば、訪日外国人のストレスを解消し、快適な旅行を提供できます。ストレスなく旅行を楽しめることがわかると、さらなる外国人の観光客やリピーターの増加につながるはずです。

ARのほかにも、VRやドローンなどのテクノロジーを使ったサービスも始まっています。詳しくは「ドローンを使った「鎌倉 空力車」観光サービス開始!」で紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。

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