SNSアプリ“派派(paipai)”とは?中国人が化粧品や医薬品の口コミをチェックする理由を解説します

「中国の人はどのようにSNSアプリを使っているんだろう…」

と感じているインバウンド担当の方。

中国人がSNSを利用する理由の1つに、“旅行や買い物の情報収集”があります。ユーザー同士で情報交換をしながら、旅行の計画を立てています。

そのSNSアプリの1つが「派派(paipai)」です。派派とは、趣味や好きなものが同じ人と友だちになれるSNSのこと。1,000万人のユーザーが好きなものについて、情報交換をしています。

とはいえ、どうしてそこまで口コミを重視しているのか、疑問を感じますよね。

そこで今回は、

  • 派派(paipai)とは
  • 中国人が派派(paipai)などのSNSアプリで口コミをチェックする理由
  • 口コミを集めて人気商品となった「雪肌粋」の事例

を紹介します。「口コミを集めるのって難しそう…」と感じますが、派派の特徴や中国人の特徴を理解するだけなら簡単です。

まずは派派について、ざっくりと理解しましょう!

派派(paipai)とは、趣味が同じ友だちを作るSNSアプリ

「派派(paipai)」とは、中国で人気のSNSアプリです。2014年に登場し、ユーザー数は2018年時点で約1,000万人にものぼります。

派派の特徴は、趣味や好きなものが同じ人とつながることができることです。日本のSNSに例えると、コミュニティ機能のある「mixi(ミクシー)」や匿名のユーザーと友だちになれる「Mobage(モバゲー)」などに近いかと思います。

実際の登録からアプリを使用するまでの流れは、以下の通り。

  1. WeChatの番号でアカウントを作る
  2. アカウント名と、趣味や好きなものを設定する
  3. 質問が書かれた赤い封筒が届く
  4. 質問に答えて、答えが一致する人がいれば友だちになる
  5. 友人になると、テキストメッセージやグループチャットができる

こうして趣味や好きなものが同じ人と、コミュニティを作ることが可能です。ただし知らない人とつながるため、派派は18歳以上の使用を勧めています。

日本では見知らぬ人とつながり、友人になることに、抵抗がある人も多いのではないでしょうか。

しかし中国人は、友人や家族以外の人とつながることに抵抗がなく、アプリを通して友だちを作ることも少なくありません。

そして趣味や好きなものが同じ人とつながることで、“口コミ”をチェックできるように。中国人は口コミを「旅行や買い物をするときに、大いに役立ちつもの」としています。

続いては、この派派アプリなどSNSの流行から、中国人が口コミを重視する理由を分析します。

派派(paipai)の人気から分析する、中国人が口コミを重視する理由と活用方法

派派では、趣味や好きなものが同じ人同士でつながることができるとお伝えしました。例えば「日本」が好きな人とアプリ上で友だちになることで、交通手段や人気のお土産など、旅先の情報交換ができます。

この口コミを重視する背景には、中国でのSNS規制が大きく関係しています。

口コミを重視する背景:SNS規制で中国メディアへの信頼度が低い

もともと中国は国の規制によって、TwitterやInstagramなどのSNSを使用できません。そのため、テレビや雑誌など国内メディアへの信頼度が低く、「リアルなユーザーや体験者の声が書き込まれているインターネットの方が信頼できる」という人が多いです。

“信頼する情報源”を世代別に調査したところ、以下の結果が出ています。

【10代】

  • ネット上の口コミ:40.5%
  • 有名人やインフルエンサーの発信:22.5%
  • 友人や知人からの口コミ:9.5%

【20代】

  • ネット上の口コミ:38.0%%
  • 有名人やインフルエンサーの発信:14.5%
  • 友人や知人からの口コミ:13.5%

【30代】

  • ネット上の口コミ:43.5%
  • 友人や知人からの口コミ:15.5%
  • 有名人やインフルエンサーの発信:13.0%

出典:ソーシャルメディアラボ「口コミを制する者が中国マーケティング制する!中国のSNSの現状とは」

すべての世代で、インターネット上の口コミを信頼する人が38〜43%も存在しています。

派派などのアプリを活用すれば、「日本食」や「化粧品」、「家電」など、好きなものが同じ人から、感想を聞くことができるのです。

例えば日本への旅行を控えているユーザーは、以下のように派派を活用します。

  • 旅マエ:派派のコミュニティで気になる観光地に行った人を探し、感想を聞く
  • 旅ナカ:派派でおすすめの観光スポットを募集する
  • 旅アト:実際に行った観光スポットの感想を、これから日本旅行を予定している人に伝える

このように旅行前から旅行中まで口コミを参考にし、自分も旅行が終わったあとに感想を書き込みます。

ここでお伝えした「旅マエ・旅ナカ・旅アト」は知っておきたいインバウンド用語です。詳しくは「旅マエ・旅ナカ・旅アトとは?旅をまるごとプロモーションして訪日観光客のハートをつかむ!」の解説をチェックしてみてください。

口コミが広まる商品:化粧品や医薬品などが訪日中国人から人気

日本製品の中でも、特に「化粧品」と「医薬品」は中国人からの人気が高く、口コミもよくチェックされています。

観光庁が訪日中国人の買い物の内訳を調査したところ、以下の結果が明らかになっています。

  • 化粧品や香水:79.7%
  • 医薬品や健康グッズ:73.1%
  • お菓子:70.5%

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査 2017年年間値の推計」

これらの人気商品は情報を知りたい人が多いため、口コミが集まりやすいはず。

派派などのSNSアプリ内で、「買ってよかった」「友人や家族にもおすすめしたい」などの口コミが流れることで、小売店やメーカーは売上アップが期待できます。

とはいえ、実際にどれくらいの口コミが集まっているのかは、なかなかイメージしにくいですよね。

そこで次は口コミから人気を集めた、株式会社コーセーのブランド「雪肌粋」の事例を紹介します。

雪肌粋の洗顔クリーム:1週間に882件の口コミが集まり、「爆買い」の対象に

雪肌粋(セッキスイ)は、株式会社コーセー(以下、コーセー)のブランドです。

もともとコーセーは、雪肌精(セッキセイ)という美白に特化したブランドを展開していました。しかし雪肌精は、1個につき3,000〜5,000円と高級ラインのため、頻繁には購入できません。

そこで2004年、セブン-イレブンとのコラボをきっかけに、手頃な値段のスキンケアブランド「雪肌粋」が誕生しました。

この雪肌粋が販売する「ホワイト洗顔クリーム」が、訪日中国人から人気を集めています。

雪肌粋のホワイト洗顔クリーム:口コミが1週間で882件も集まる

雪肌粋(セッキスイ)のホワイト洗顔クリームは、日本のセブン-イレブンやイトーヨーカドーなど限定で販売されている商品です。

コンセプトは「購入しやすい価格とサイズなのに、きちんと美肌スキンケアができる」こと。ホワイト洗顔クリームは、80gの量を496円(税込価格)で販売しています。

この商品は中国人の女性から人気があり、わずか1週間で882件の口コミが集まっています。実際に売上本数も、1,000万本を突破。中には、何本もまとめて「爆買い」をする人も見かけます。

出典:中国トレンドEXPRESS「【週次ランキング解説】2017年8月2日~8月8日 日本で「買った」ランキング」

書き込まれた感想を見ると、「洗顔後さっぱり爽快に!雪肌粋は、はとむぎエキス配合で角質をしっかり落とし美白にさせてくれる。」など、良い口コミが集まっています。値段だけでなく、使用感にも満足していることがわかりますね。

売上アップの理由は、手軽な値段とコンビニで購入できること

ホワイト洗顔クリームが中国人から人気を集めた理由は、以下の2つです。

  • まとめ買いできる安さ
  • コンビニで購入できる手軽さ

80gで500円という値段は、かなり安いです。というのも、「雪肌精」でも洗顔クリームは販売していますが、値段がまったく異なります。

例えば、雪肌精の「ホワイトパウダーウォッシュ」は100gで3,240円。雪肌粋は1つ496円なので7個ほど購入できる値段です。

中国人は家族や友だちにお土産として購入する人も多いため、まとめ買いできる値段設定は欠かせません。

またコンビニで買える手軽さもポイントです。コンビニであれば首都圏にも地方にもあるため、わざわざ百貨店や薬局に行く必要がありません。そのため、旅行中の時間を有効に活用できます。

このような訪日中国人のニーズを満たす製品を作ることが、口コミの増加につながるはず。口コミからさらに人気が高まり、売上アップも期待できます。

まずはアプリ内に自社製品の口コミがあるかどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか。

口コミは医薬品にも集まっており、特に“神薬12選”という12個の製品が人気です。神薬については、「中国人が選ぶ神薬12選とは?イラストや使い方など、分かりやすいアピール方法がカギ」で詳しく解説しています。

“派派(paipai)”などのSNSアプリで口コミが広まれば、メーカーや小売店は売上アップにつながる

ここまでをおさらいします。

派派(paipai)は趣味や好きなものが同じ人と、友だちになることができるSNSアプリです。WeChatの番号で登録でき、2018年時点でユーザー数は1,000万人にものぼります。

派派などのSNSアプリで知らない人とつながることに、中国人はあまり抵抗がありません。というのも、趣味や好きなものが同じ人と友だちになれば、旅行先や人気商品について情報収集ができるからです。

中国では政府による規制で、TwitterやInstagramなどのSNSアプリが使用できません。そのため国内メディアへの信頼度が低く、以下の情報源を信頼している人が大半を占めています。

  • ネット上の口コミ
  • 有名人やインフルエンサーの発信
  • 友人や知人からの口コミ

日本への旅行であれば、化粧品やお菓子などのお土産から観光スポットまで、口コミを参考にしながら、計画を立てています。

そして口コミがきっかけで人気を集めた商品として、「雪肌粋」の“ホワイト洗顔クリーム”を紹介しました。1週間のうちに882件の口コミが集まり、今までに1,000万本が売れています。

この人気には、以下の2つも欠かせません。

  • まとめ買いできる安さ
  • コンビニで購入できる手軽さ

中国人は家族や友人へお土産を購入する人が多いです。496円のホワイト洗顔クリームであれば、何本買ってもなかなか高額にはなりません。またコンビニであれば街中にたくさんあるため、お店を探す手間も省くことが可能に。旅行中の時間を、有効に活用できます。

今も派派などのSNSアプリで、日本製品に関する口コミが書き込まれているはず。自社製品の口コミをチェックして、今後の商品開発などに役立ててみてはいかがでしょうか。

今回紹介したホワイト洗顔クリームなどの「爆買い」には、“ソーシャルバイヤー”と呼ばれる人たちが大きく関わっています。「ソーシャルバイヤーって何だろう」と感じた方は、「ソーシャルバイヤーを活用して、中国人インバウンド客の対策をするには?」をチェックしてみてください。

 

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