質問サイト“悟空問答”から分析する、中国人が子連れ旅行の行き先に日本を選ぶ3つの理由

「最近、子どもを連れた中国からのお客さまが多いな…」

と感じているホテルや飲食店、小売店の方。

日本政府観光局(JNTO)の調査でも、訪日中国人の47.3%が「家族や親戚と一緒に旅行している」ことが、明らかになっています。

出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日旅行データハンドブック世界20市場 2017年」

さらに中国の質問サイト“悟空問答”でも、「どうして親子での旅行先として日本を選ぶ人が多いのですか?」という質問がされています。そこには32件の答えが集まり、日本を旅行先として選ぶ、前向きな理由がいくつか書かれていました。

とはいえ、中国の人が「日本は子どもと一緒でも旅行しやすい」と感じる理由は、日本人からするとなかなかわかりにくいですよね。

そこで今回は、

  • 悟空問答とは
  • 悟空問答の質問からわかる、親子での旅行に日本を選ぶ3つの理由
  • 子どもを連れた訪日中国人が感じる3つのストレスと解決策

を紹介します。日本を選ぶ理由とこれからの課題がわかれば、さらに訪日中国人の満足度がアップし、集客につながることが期待できます。

まずは悟空問答について、ざっくりと理解しましょう!

悟空問答(Wukong)とは、疑問や悩みを書き込む質問サイト

悟空問答(Wukong)とは、中国の質問サイトです。ユーザーが疑問に思ったことや気になることを書き込めば、ほかのユーザーが答えてくれます。

悟空問答では、

  • 歴史
  • スポーツ
  • 教育
  • 科学
  • ペット

などの専門的なジャンルだけでなく、

  • 映画
  • アニメ
  • 旅行

などの趣味についても、質問できます。

日本のYahoo!知恵袋のようなサイトですね。

悟空問答(Wukong)を使って、訪日中国人の悩みをチェックする

このような質問サイトでは、お客さまのさまざまな疑問や悩みをダイレクトにチェックできます。

例えば悟空問答で「日本」と検索すると、以下のような質問が見つかります。

  • 「日本の土地はどれくらいの大きさですか?」
  • 「日本人はどのようにして新年をお祝いしていますか?」
  • 「10月に日本へ旅行しますが、おすすめのルートはありますか?」

中国人が日本の文化や習慣に興味があること、旅行のルートに悩んでいることがわかります。

ユーザーの質問をチェックすれば、小売店やメーカー、ホテル、飲食店などは、訪日中国人が困っていることやニーズを知ることができます。

とはいえ、質問はたくさんあり、どれからチェックすればいいのか迷いますよね。

そこで数ある質問の中から、今回は“子連れ旅行”に関する質問をピックアップします。この質問から、子どもを連れた中国人のニーズを分析していきましょう。

悟空問答(Wukong)からわかる、中国人が子連れ旅行に日本を選ぶ3つの理由

悟空問答に「「なぜ多くの人が、親子での旅行先に日本を選ぶのでしょうか?(为什么亲子游目的地很多人会选择日本?)」という質問が書き込まれています。

実際に小さい子どもを連れて、日本を訪れる中国人が増えています。冒頭で紹介した日本政府観光局(JNTO)の調査でも、「家族や親戚と来日した」という人は47.3%。訪日中国人の半分ほどを占めています。

そこに集まった答えから、中国人が日本を選ぶ理由として、

  1. 短時間のフライトと少なめの予算で渡航できる
  2. 子どものことを考えた施設が多い
  3. 安全で礼儀正しい人が多い

という3つが明らかになっています。それぞれ詳しく解説します。

1.短時間のフライトと少なめの予算で渡航できる

近年、LCCの発達により、片道1〜2万円で日本へのフライトを購入できます。フライト時間も平均3〜4時間と、子連れでもつらくありません。

回答者の中には、「アメリカやヨーロッパなどの、長時間フライトは好きではない」と書き込んでいる人も。長時間フライトは子どもが泣く、座り続けることができないなどの理由から、避ける傾向にあります。

そのため安く、短時間で到着できる日本は「子連れでも問題なく渡航できる」と人気を集めています。

2.子ども用休憩スペースなど、親子のために作られた場所が多い

回答者の中には、「日本は母子のことを考えている施設が多いから」と答えている人もいます。

母子のことを考えて作った施設とは、ショッピングモールなどにある、

  • 子どもの遊びスペース
  • トイレに設置されているベビーベッド

などです。

遊びスペースなどがあれば、休憩しながら観光や買い物ができるように。長い時間、歩き回ることが難しい小さい子どもでも、一緒にゆっくりと旅行を楽しむことができます。

3.安全で礼儀正しい人が多いため、子連れでも安心して行動できる

「日本は治安が良くて安全だから」という答えも、多く集まっていました。

実際にジェトロの調査でも、中国人の日本に対するイメージは、

  • 安心・安全:18.3%
  • サービスが良い:38.5%
  • 礼儀正しい:38.6%

であることが明らかになっています。

出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)「中国の消費者の日本製品等意識調査」

安全で礼儀正しく、サービスも良いため、子どもと一緒でも安心して行動できるようです。

これらの3つの点は、これからも中国人が日本を訪れる理由の1つとなり続けることが期待できます。

しかし一方で、まだまだ子連れの中国人がストレスを感じる場面も。これらの不満を減らすことで、さらに訪日中国人が増えることが期待できます。

そこで子連れの訪日中国人が抱えるストレスと、解決策を3つ紹介します。

子連れの訪日中国人が抱えるストレスと解決策となるサービス

子どもを連れた訪日中国人の困りごととして、以下の3つがあります。

  1. 荷物が多くてスムーズに移動できない
  2. ベビーカーなどの持ち運びが大変
  3. 中国語での案内が少なくて、オムツやミルクが購入できない

これらの不満を解消すれば、訪日中国人のさらなる増加が期待できます。詳しく解説します。

1.駅や観光施設で荷物預かりサービスがあれば、移動がスムーズに

中国人だけでなく、訪日外国人の多くは「スーツケースなどの荷物があると、すぐに観光スポットへ移動できない」と感じています。さらに日本は、各都市でコインロッカーが不足しているため、すぐにスーツケースなどを預けることができません。

特に赤ちゃんを連れている観光客だと、

  • 替えのオムツ
  • 粉ミルク
  • 汚れたときの着替え

などを持ちながら、観光していることも。荷物を持っていると、1日に1〜2カ所の観光スポットをまわることが限界です。まだまだ観光スポットやショッピングモールをまわりたくても、諦める必要があります。

しかし駅や観光施設、ショッピングモールなどに荷物預かりサービスがあれば、ベビー用品を預けて、スムーズに観光や買い物ができます。一時的にでも荷物を預けることができれば、疲れもたまりにくいです。

荷物預かりサービスを増加させるために、国土交通省が「手ぶら観光」という形でカウンターの設置を呼びかけています。詳しくは「手ぶら観光が訪日外国人の地方都市への訪問を促す。国土交通省が民間事業者へカウンター設置を呼びかけ」をチェックしてみてください。

2.ベビー用品の貸し出しサービスで、大きな荷物を持ってくる必要がなくなる

子連れの旅行で困ることが、ベビー用品の持ち運びや用意です。特にベビーカーなどの大きいものは持ち運びが大変。飛行機では受託手荷物として預ける必要があり、到着後の受け取りなど、手間がかかります。

この不満はホテルなど宿泊施設が、ベビー用品の貸し出しサービスを実施することで解決できます。

例えば訪日外国人も利用できる、ベビー用品の貸し出しサービス「Lileo(リリオ)」があります。

  • ベビーカーのレンタル:1日700円から
  • オムツやストロー付きマグなどの販売:お試しパッケージが3,800円

などのサービスを実施しており、ホームページは英語にも対応しています。

リリオは訪日外国人が自分で予約して利用するサービスですが、貸し出すベビー用品や料金設定など、ホテルは参考にできるはずです。

詳しくは「子連れ旅行を楽に!ベビー用品のレンタルサービスが誕生、英語にも対応」で紹介しています。

3.小売店は中国語での案内を増やせば、売上アップも期待できる

訪日外国人が旅行中に最も困ることが「英語や自国の言葉でコミュニケーションが取れないこと」です。実際に観光庁のアンケートでも、「コミュニケーションに困った」と答えた人が49.3%も存在します。

出典:観光庁「外国人旅行者に対するアンケート調査結果について」

例えば赤ちゃんを連れている場合、自国から持ってきたベビー用品がなくなり、買い足すために薬局を訪れることがあります。しかし日本語がわからないため、オムツのサイズや種類などがわからず、スムーズに購入できません。

小売店が中国語の表記を増やすと、ベビー用品の買い足しがスムーズにできます。また中国語の表示があることで、商品の効果や使い方を理解でき、売上アップにつながることも。

「中国語ができるスタッフがいないから、案内などを作るのは難しい…」という小売店でも、オンライン翻訳サービスを活用すれば問題ありません。

詳しくは「無料オンライン翻訳サービス8つ。英語や中国語を自動的に翻訳すれば、お客さまとスムーズにやり取りできる」をチェックしてみてください。

このように子連れの中国人のストレスを解消すれば、さらに訪日中国人が増えるように。そして子連れのことを考えたサービスが広まれば、小売店やホテル、飲食店などは、さらなる集客や売上アップが期待できます。

まずは悟空問答で、いくつか質問をチェックしてみましょう。

悟空問答(Wukong)で中国人のニーズを探れば、小売店やホテル、飲食店はさらなる集客につながる

ここまでをおさらいします。

悟空問答とは、中国の質問サイトです。歴史やスポーツ、ファッション、旅行などさまざまなジャンルの質問ができ、一般のユーザーが答えてくれます。

悟空問答を活用すれば、日本旅行に期待していることや不満など、中国人のニーズを知ることができます。

そして実際に書き込まれた質問から、「子連れの旅行先に日本が選ばれる理由」を紹介しました。

  1. 短時間のフライトと少なめの予算で渡航できる
  2. 子どものことを考えて作られた施設が多い
  3. 安全で礼儀正しい人が多い

しかし一方で、訪日中国人はまだまだ以下のような不満も抱えています。

  1. 荷物が多くてスムーズに移動できない
  2. ベビーカーなどの持ち運びが大変
  3. 中国語での案内が少なくて、オムツやミルクが購入できない

赤ちゃんや小さい子どもを連れていると、どうしても持ち物が増えます。荷物が増えるとスムーズに移動することが難しく、観光スポットや買い物を諦めることも。

これらの不満は、以下のサービスで解消できます。

  • 荷物預かりカウンターの設置
  • ベビー用品の貸し出し
  • 売り場に中国語の案内を用意

訪日中国人のストレスや不満を解消すれば、旅行の満足度も高まります。そこからさらなる集客につながることで、小売店やホテル、飲食店などは売上アップも期待できます。

まずは悟空問答で、いくつか質問をチェックしてみましょう。

今回は家族で日本を訪れるケースを紹介しましたが、日本にいる家族や友人を訪ねる「VFR」という旅行も増えています。「VFRって何だろう」と感じた方は「VFR(友人、親族訪問)のインバウンド対策について解説します。」もチェックしてみてください。

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