インバウンド客のハロウィンへの反応。集客のカギはコト消費のアピールやイベント開催

「インバウンド客はハロウィンをどんな風に楽しむのだろう…」

と感じているインバウンド担当の方。

ハロウィンとは、秋の収穫を祝う、悪霊を追い払うために開かれていたお祭りの1つです。

日本では、渋谷を中心とする首都圏において多くの人が仮装を楽しんでいます。またテーマパークや各小売店、飲食店などでもハロウィン関係のイベントが開かれ、盛り上がりを見せるのも特徴です。

そしてハロウィンは、インバウンド客が増える時期でもあり、2017年の10月は以下の数字を記録しています。

  • 訪日外国人の数:約259万5,000人
  • 経済効果:約1,305億円

海外では「ハロウィンは子供のためのイベント」という認識ですが、日本のハロウィンは特別。大人が仮装をして楽しむ姿に、興味を持つインバウンド客も少なくありません。

とはいえ、具体的なインバウンド向けのハロウィン対策は、なかなかイメージしにくいですよね。

そこで今回は、

  • ハロウィンに対するインバウンド客や海外の反応
  • ハロウィンがインバウンド産業に与える影響
  • ハロウィンに向けた国内企業の取り組み
  • ハロウィンに必要な業界別のインバウンド対策

を紹介します。

「いきなりインバウンド対策は難しい…」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。

まずはインバウンド客のハロウィンへの反応から紹介します!

ハロウィンに対する外国人の反応

ここからは訪日外国人の中でも、観光客数の多い

  • 中国
  • 台湾
  • 香港

のハロウィンへの反応を紹介します。また最後に、日本人のハロウィンに対する考えも簡単に解説しますね。

1.中国人インバウンド客のハロウィンへの反応

中国では、ハロウィンに対して賛成派と反対派にわかれています。

  • 反対派:ハロウィンは海外の祭日のため、それよりも中国の伝統的な祭日を重んじるべき。また中国の伝統文化では、「死」や「鬼」などを避ける傾向があり、「死人を連想させるハロウィンは適切ではない」と感じる人が多い。
  • 賛成派:グローバル化がすすむ現在、「海外の文化を包容すべきだ」と考えている。

海外の文化を体験しつつ、その中で鬼の仮装など伝統に反する部分は省くといった、適切な選択が求められています。

2.台湾人インバウンド客のハロウィンへの反応

台湾では特に抵抗なくハロウィンを楽しむ人が多いです。ただし、子供のイベントという認識です。

一方で、台湾のスターバックスがハロウィングッズを販売し、人気を集めています。

例えば、

  • 【黒猫モチーフ】マグカップ、水筒、トートバック
  • 【ハロウィンモチーフ】黒猫やおばけ、かぼちゃが描かれた雨傘

などです。

仮装する大人は少ないですが、ハロウィングッズなどで楽しむ人は多いようです。

3.香港人インバウンド客のハロウィンへの反応

香港は昔イギリスに統治されていたため、西洋の文化を受け入れることに肯定的です。

しかし2018年、香港のハロウィンは自粛ムードが漂っています。

というのも、2017年に香港最大のテーマパーク「海洋公園(Ocean Park)」で男性が死亡する事故が発生しました。男性はおばけ屋敷「生き埋め」の中で棺に直撃し、その衝撃で死亡したのです。

そのため、今年はハローキティやキキララなど、サンリオの人気キャラクターを採用し、どちらかというとポップなハロウィンを演出しています。

日本人のハロウィンへの考え方

日本人はハロウィンに対して、肯定的な人が多いです。

その割合は、

  • ハロウィンを祝う習慣:68.1%
  • ハロウィンの仮装:62.0%

と、半数以上です。

そして仮装する人は39.6%にものぼり、特に30代女性が55.5%と最も多い世代となりました。

日本は東アジアの中でも、「仮装をして楽しみたい!」と考える人が多いようですね。

ここまで外国人と日本人のハロウィンへの反応や、楽しみ方を紹介しました。ほとんどの国で肯定的なものの、イベントや仮装をする人は日本ほど多くないようです。

だからこそ日本のハロウィンに、インバウンド客から注目が集まっています。

そこで続いては、10月に日本を訪れる外国人の数やハロウィンの経済効果を簡単に解説します。

ハロウィンがインバウンド産業へ与える影響

ハロウィンを目当てに、来日する外国人の観光客が増えつつあります。

10月の訪日外国人の数は、以下を記録しています。

  • 2015年:約182万9,000人
  • 2016年:約213万5,000人
  • 2017年:約259万5,000人

特に2017年の10月は、1年の中で2番目に訪日客の多い月でした。

出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日客数(総数)」

2017年のハロウィンでは、「約1,305億円の経済効果があった」と、日本記念日協会が発表しています。

出典:日本記念日協会「2017年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約3%減の約1305億円。」

これは日本人と外国人あわせての数字ですが、それにしてもかなり大きいですよね。

インバウンド客が日本のハロウィンに興味を持つきっかけはSNS

インバウンド客は日本のハロウィンの盛り上がりを、SNSで知ることが多いです。

特に、渋谷のハロウィンは外国人からの反応も多いです。InstagramのタグやTwitterのキーワードに「shibuya halloween」と入力すると、さまざまな感想をチェックできます。

特に、

  • 大人が本気で仮装をしていること
  • 外で仮装していること
  • 1つの場所に多くの人が集まっていること

に驚く人が多く見られました。

インバウンド客をハロウィンに集客するカギは「コト消費」のアピール

ハロウィンにインバウンド客の集客をするには、「コト消費」のアピールが必要です。

コスチュームを使った仮装や、ハロウィンモチーフの食事は体験の1つであり、インバウンド客から人気の「コト消費」に当てはまります。そして、その姿を写真に撮ってSNSにアップすることで、「日本のハロウィンイベントに参加した!」という体験のアピールに。

またインバウンド客の友人や家族などが、日本の盛り上がりを知るきっかけにもつながります。

そのため、ハロウィンにおけるインバウンド客の呼び込みには、仮装しやすい環境やグッズなど「コト消費」の提供が欠かせません。

コト消費については、「『モノ消費からコト消費へ』は本当?訪日外国人の目的別消費額の比較から見るインバウンド効果」で紹介していますので、ご一読ください。

とはいえ、ハロウィンに向けてどのようなおもてなしをすればいいのかは、なかなかわかりにくいものです。

そこで続いては、ハロウィンに向けた取り組みを業界別に紹介します。

2018年のハロウィンに向けた各業界の取り組み

ここではハロウィンに向けた取り組みを、

  1. 小売
  2. 酒類
  3. 宿泊施設

の3つの業界にわけて紹介します。

1.小売店:ハロウィングッズの売り出し

スーパーや雑貨、おもちゃ屋では、ハロウィングッズを売り出しています。

例えば、

  • 仮装の衣装
  • かぶりもの
  • お菓子がつまったカボチャ形のバケツ

などです。

グッズがあれば、イベントにも参加しやすいですよね。

2.酒類:ハロウィンパッケージの商品を開発

酒類業界ではハロウィンに向けて、クリスマス並みに力を入れています。

メーカー別に紹介しますね。

キリンビール

チリワインの1つ「カッシェロ・デル・ディアブロ」から、「デビリッシュ・エディション カベルネ・ソーヴィニョン」を発売。パッケージにハロウィンらしい悪魔のアイコンと炎を使っています。

アサヒビール

カクテルパートナーから「ハロウィンラムオレンジ」と「ハロウィンメロンバニラ」を発売。パッケージをカボチャや十字架などのイラストに変更しています。

サッポロビール

「黒ラベル」「麦とホップ」「ホワイトベルグ」などの人気商品において、6缶パックの包装をハロウィン仕様に変更。

このようにハロウィンパッケージの商品を販売し、購買意欲を刺激します。

3.宿泊施設:ハロウィンビュッフェやスイーツ、スイートルームを用意

宿泊施設では、リーガロイヤルホテルが「ハロウィンスイート」を用意しています。

フランスの宮殿をモチーフにしたスイート「フォンテンブロー」を、かぼちゃなどでゴージャスに装飾。1日1室の限定です。

また同ホテルでは、ハロウィンスイーツビュッフェも開催します。ビュッフェでは、かぼちゃを使ったスイーツや魔女のポトフなど、ハロウィンらしいメニューがたくさん並びます。

ここまで業界別に、ハロウィンに向けた取り組みやイベントを紹介しました。

これらは人気のスポットやホテルだけでなく、他の小売店や観光スポットでも真似ることができます。

最後に、ハロウィンに向けたインバウンド対策を紹介しますね。

2018年のハロウィンに向けたインバウンド対策3つ

ハロウィンに向けたインバウンド対策として、

  1. ハロウィンモチーフのメニューを用意
  2. 売り場での多言語表記
  3. ゴミ箱の設置

の3つをお伝えします。

1.ハロウィンをモチーフにしたメニューの用意

飲食店やホテルでは、ハロウィンをモチーフにしたメニューを用意することで、インバウンド客の集客につながります。

インバウンド客は「日本食を食べること」を楽しみに来日する人が少なくありません。そのため滞在中の飲食費は、1人あたり3万869円にものぼります。

出典:観光庁「平成29年(2017年)年間値(確報)」

ハロウィン限定のかわいいスイーツや食事を提供することで、集客のきっかけに。SNSへの投稿により、さらなる拡散につながります。

2.ハロウィングッズの多言語表記

スーパーや雑貨屋などでハロウィングッズを売り出すことも、効果的です。その際はインバウンド客にもわかりやすいように、商品のポップを多言語で作成しましょう。

英語や自国の言語で書かれていることで、インバウンド客も商品の概要や使い方を理解しやすくなりますよね。詳細がわかることで、売上アップにもつながります。

もしもあなたの店舗で「英語など外国語がわかるスタッフがいない…」ということであれば、翻訳アプリなどを活用しましょう。詳しくは「多言語音声翻訳でインバウンド対策できるアプリや端末まとめ」で紹介しています。

3.テーマパークや地方自治体でのゴミ箱の設置

ハロウィンの翌日、SNSにゴミが散乱した街の写真がアップされているのを、見たことある人も多いのではないでしょうか。

ハロウィンでは毎年、「ゴミの放置」が問題となっています。朝になると道路脇やお店の前に、缶やビニールなどさまざまなゴミが散乱し、掃除に追われる人が少なくありません。

放置されるゴミが少しでも減るように、ゴミ箱を多めに用意しましょう。またゴミ箱の分別案内も、多言語で表記することでインバウンド客に伝わりやすいです。

このように前もって準備することで、ハロウィンにインバウンド客を集客することは十分可能です。

まずは売り場の多言語表記など、できることからはじめてみてはいかがでしょうか。

インバウンド客にはハロウィンの仮装や食事など、コト消費のアピールで集客を

今回はハロウィンに対する海外の反応や、インバウンド対策をお伝えしました。

まずハロウィンに対して、日本と外国人では考え方が異なります。

  • 中国:海外の文化を学び、体験して楽しく過ごすのは良いが、鬼の仮装など必要ないものは省く。
  • 台湾:子供のためのイベントという認識が強い。しかしハロウィングッズは人気。
  • 香港:ハロウィンには肯定的だが、事故の影響で2018年はかわいいハロウィンを演出する傾向が強い。

しかし、日本のハロウィンがSNSで広まったことがきっかけで、興味を持つインバウンド客は少なくありません。そして集客には、「コト消費」と絡めたアピールや体験の提供がカギとなります。

2018年のハロウィンは、各業界がイベントや商品開発に取り組んでいます。

  • 小売:ハロウィングッズの販売
  • 酒類:商品パッケージをハロウィンモチーフに変更
  • 宿泊施設:ハロウィンビュッフェやスイーツを用意

そして、ハロウィンに向けたインバウンド対策として、以下の3つを紹介しました。

  • ハロウィンモチーフの商品やメニューの用意
  • 売り場での多言語表記
  • ゴミ箱の設置

これらを用意することで、さらなる集客と売上アップにつながるはずです。

そしてハロウィンイベントは夜まで続くことが多いため、ナイトライフの充実も欠かせません。「ナイトライフって何だろう…」と感じている方は、「ナイトライフとは?インバウンド市場発展のカギを握る「夜の観光」について解説」で解説していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。

関連記事

  1. アジアにも広まりつつある「サンクスギビングデー」 インバウンド対策で知っておきたいポイントを解説

  2. アジア人へのプロモーション方法。インバウンド獲得に必要なポイントを解説します

  3. 中国のセール日「W11シングルデイ」とは?日本へのインバウンド効果からプロモーション手法まで徹底解説…

  4. 香港人へのプロモーション方法。インバウンド獲得のカギは訪日メディアやFacebookの活用

  5. 大阪市のお好み焼き屋・ちとせから学ぶ、インバウンド客が来店したくなる5つの対応

  6. 訪日中国人FITとは?インバウンド集客における注目のトレンドと事例を解説

  7. 健康維持が目的のウェルネスツーリズム。資源豊富な日本で、新たなインバウンド対策になるか?

  8. 「長谷寺」がインバウンドに人気の観光地ランキング16位にランクインした理由とは

メールマガジン



PR


インバウンド資料ダウンロード



アーカイブ

人気記事ランキング

おすすめ記事

PAGE TOP