インバウンド集客に必要なベジタリアンやビーガンへの対応とは?知っておきたいポイントや事例を解説

「ベジタリアンやビーガンの人への対応ってどうすればいいのかな…」

と思っている方。

日本と比べて海外では、ベジタリアンやビーガンなど、食に何かしらの制限を持っている方々が少なくありません。近年、日本を訪れるインバウンド客が増えることで、ベジタリアンやビーガンの食事に関する問題が増えてきました。

今後もインバウンド客は増加が予想されており、早いうちからベジタリアンやビーガン向けの食事に対応しておくことでインバウンド集客が見込めます。

とはいえ、ベジタリアンやビーガンがどのようなもので、具体的にどう対応すればよいのかはわかりにくいですよね。

そこでこの記事では、

  • 日本を訪れるインバウンド客の約5%が「ベジタリアン」
  • 飲食店がベジタリアン・ビーガン向けのメニューを導入するメリット
  • ベジタリアン・ビーガン対応への取り組み事例

の順にお伝えします。

異なる食文化への対応はハードルが高く感じるかもしれませんが、押さえるポイントはそれほど多くありません。

まずはこの記事で、ベジタリアンとビーガンへ対応する際のポイントについてざっくりと知りましょう!

日本を訪れるインバウンド客の約5%が「ベジタリアン」

多言語レストラン紹介サイト「Vegewel(ベジウェル)」を運営するフレンバシー社の調査によると、2017年におけるインバウンド客のうち134万人、全体の4.7%がベジタリアンと推計されました。

割合で見るとそれほど影響は無いように感じますが、この数字からベジタリアンが日本で使う飲食費を計算すると、意外に無視できない金額になります。

観光庁の発表によると、2017年のインバウンド客数は約2,869万人でした。旅行支出は、前年比17.8%増の4兆4,161億円です。

1人あたりの旅行支出は平均15万3,921円で内訳は、

  1. 買い物代:5万7,154円
  2. 宿泊料金:4万3,397円
  3. 飲食費:3万869円

でした。つまりインバウンド客全体で見ると、日本で使用される飲食費は実に8,857億円にのぼります。

そして、その内4.7%がベジタリアンとすると、約416億円をベジタリアン市場と見ることが可能です。

出典:JNTO「訪日外客数(2017年12月および年間推計値)」https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/pdf/180116_monthly.pdf

「ベジタリアン」と「ビーガン」の違い

「ベジタリアン」と「ビーガン」は似た言葉として使われますが、食べることのできる食材が異なります。さらにベジタリアンは大きく3つに分類することができるなど、やや複雑です。

ベジタリアンとビーガンが食べることのできる食材を一覧にしましたので、ざっくりと確認してください。

【ベジタリアンとビーガンにおける飲食OK or NG一覧】

乳製品 蜂蜜 野菜
ラクト・オボ・ベジタリアン NG NG OK OK OK OK
ラクト・ベジタリアン NG NG NG OK OK OK
オボ・ベジタリアン NG NG OK NG OK OK
ビーガン NG NG NG NG NG OK

※解釈により分類が異なるケースがあります。

飲食店がインバウンド向けに対応するときには、制限がもっとも多い「ビーガン」に合わせてメニューを用意することがおすすめです。

ビーガンに合わせておけば、基本的にベジタリアンやハラル(イスラム教で食べることが許されているもの)に対応することができます。

次は、飲食店がベジタリアン・ビーガン向けのメニューを導入するメリットについてお伝えしますね。

飲食店がベジタリアン・ビーガン向けのメニューを導入するメリット

飲食店がベジタリアン・ビーガン向けのメニューを導入するメリットは3つです。

  1. ベジタリアン・ビーガンのインバウンドを集客できる
  2. 宗教上の制限があるインバウンドを集客できる
  3. 健康志向の高い日本人のお客さまを集客できる

1つずつ説明しますね。

メリット1. ベジタリアン・ビーガンのインバウンドを集客できる

1つ目のメリットが、ベジタリアン・ビーガンのインバウンドを集客できることです。

先にお伝えした通り、日本を訪れるインバウンド客の内、約5%がベジタリアンと言われています。年間で使用される飲食費を計算すると約416億円となり、ベジタリアン市場が飲食業界に与える影響は無視できません。

東京都がインバウンド客を対象に「飲食店で困ったこと」をアンケートしたところ、

  • メニューに多言語表記がなく、内容が分からなかった:36.4%
  • 多言語表記がなく、使用している食材が分からなかった:29.7%
  • ハラル対応やベジタリアン対応の飲食店が分からなかった:13.1%

との回答が得られました。

ベジタリアン・ビーガンへ対応したメニューを用意することでこれらの不満を解消し、売上げアップにつなげることが可能です。

メリット2. 宗教上の制限があるインバウンドを集客できる

2つ目のメリットが、宗教上の制限があるインバウンドを集客できることです。

世界には食べるものに制限のある宗教がいくつかあります。

中でも、もっとも人数が多いのがイスラム教です。世界の人口の約1/3がイスラム教徒と言われており、日本の飲食店においてもイスラム教に対応したお店が増えています。

イスラム教では豚肉を食べることがNGですが、ベジタリアン・ビーガンに対応したメニューであれば、イスラム教徒でも安心して食事が可能です。

ベジタリアン・ビーガンに対応することで、さまざまな宗教への対応にもなるため、より多くのお客さまにお店を利用してもらえます。

メリット3. 健康志向の高い日本人のお客さまを集客できる

3つ目のメリットは、健康志向の高い日本人のお客さまを集客できることです。

日本では近年、健康への意識の高まりから、野菜を中心とした食事を好む人が増えています。

ベジタリアン・ビーガンに対応したメニューは、基本的に野菜中心のメニューとなるため、健康へのニーズに応えることで日本からの集客も可能です。

次は、ベジタリアン・ビーガン対応への取り組み事例についてお伝えしますね。

ベジタリアン・ビーガン対応への取り組み事例

ここでは、ベジタリアン・ビーガン対応への取り組み事例として

  1. 近鉄リテーリングがレストラン、カフェでビーガン対応メニューを開始
  2. ヨコハ マグランド インターコンチネンタル ホテルがベジタリアンメニューを強化
  3. ZAZA株式会社がベジタリアン向けのマッチングサービス「airKitchen Plus」をリリース

の3つをご紹介します。

1つずつ説明しますね。

事例1. 近鉄リテーリングがレストラン、カフェでビーガン対応メニューを開始

近鉄リテーリングは2018年11月より、同社の運営するレストラン、カフェでビーガンに対応したメニューを開始しました。

ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックなどでさらに高まるインバウンド需要に対応すべく、今回のビーガンメニューを展開したとのことです。

【ビーガン対応店舗とメニュー内容】

  1. 日本料理の「月日亭上本町店」:ビーガンセットを提供
  2. 北京料理の「百楽本店」:ビーガンプレート、単品でアラカルトも提供
  3. イタリアンレストランの「ソラーレ・ドーノ」:ビーガンプレートとビーガンパスタ&ピッツァを提供
  4. カフェの「カバリエ上本町店」:ビーガンサラダモーニングを提供

事例2. ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルがベジタリアンメニューを強化

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルは2018年7月より、インバウンド需要の増加に対応する新たな取り組みとして、ベジタリアンメニューを強化し、販売を開始しました。

同ホテルでは、これまでもベジタリアンに対して個々で対応していたものの、ニーズの高まりから正式にメニュー化を決定。

業界内で先駆けて、館内すべてのレストランおよび宴会にベジタリアンメニューを採用しています。

事例3. ZAZA株式会社がベジタリアン向けのマッチングサービス「airKitchen Plus」をリリース

ZAZA株式会社が提供している「airKitchen」は、日本の家庭料理をもてなしたい人と、家庭料理を食べたい外国人をマッチングするサービスです。ホストとしてairKitchenに登録することで、世界中からの旅行者を家庭に招き、日本食を一緒に作って食べることができます。

同社は2018年10月より、ベジタリアン外国人旅行者に向けた新サービス「airKitchen Plus」をスタートしました。

このサービスでは、登録されているホストのベジタリアン・ビーガン料理メニューを選べることができ、さらに細かな要望を伝えることも可能です。

インバウンド向け飲食店の成功のカギは「食の多様化への対応」

ここまで、ベジタリアンとビーガンへ対応する際のポイントや事例についてお伝えしました。

おさらいしますと、2017年のインバウンド客のうち134万人、全体の4.7%がベジタリアンと推計されています。飲食におけるベジタリアン市場は約416億円にのぼり、その影響の大きさは無視できません。

飲食店がベジタリアン・ビーガンに対応するメリットは3つあります。

  1. ベジタリアン・ビーガンのインバウンドを集客できる
  2. 宗教上の制限があるインバウンドを集客できる
  3. 健康志向の高い日本人のお客さまを集客できる

ベジタリアン・ビーガンに該当するインバウンド客だけでなく、ニーズにマッチしたお客さまをまとめて集客することが可能です。

2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピックに向けて、食の多様化への対応はますます加速するでしょう。

イスラム教徒の受け入れに対する国の取り組みについては、「観光庁、訪日ムスリムの受け入れでアクション・プラン策定、食事・礼拝環境などの整備を」をご一読ください。

 

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