南海電鉄がAlipay(アリペイ)を導入。交通機関が電子決済を受け入れるメリットと人気の決済サービスとは

「Alipayなど電子決済を導入したいけれど、需要はあるのかな…」

と感じている公共交通機関の方。

南海電鉄が、2018年7月よりAlipay(アリペイ)などの電子決済の導入をスタートしています。

中国ではAlipayやWeChatpayの電子決済を、買い物などに利用する人が少なくありません。日本でも導入することで、電車を利用するお客さまの増加や、周辺施設の売上アップにつながります。

とはいえ、具体的にどうすればよいのかは、なかなかわかりにくいですよね。

そこで今回は、

  • 南海電鉄のAlipay導入について
  • 公共交通機関が電子決済を導入するメリット
  • 知っておきたい人気の電子決済

を紹介します。

「いきなり導入するのは難しそう…」と感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。

まずは南海電鉄のAlipay受け入れについて、ざっくりと紹介します!

南海電鉄がAlipay(アリペイ)など電子決済の導入をスタート

2018年7月、大阪の南海電鉄が中国のモバイル決済サービス「Alipay(アリペイ)」を導入しています。

これは国内で初めてであり、同時にWeChatpay(ウィーチャットペイ)の受付もスタートしています。

これは新生銀行グループの「株式会社アプラス」と、「南海電気鉄道株式会社」が利用契約を結んだことにより、実現しました。

決済には、株式会社アイティフォーの決済クラウド「iRITSpay(アイリッツペイ)」を採用しています。

Alipayを使って、中国人のお客さまは、

  • 乗車券
  • 特急券
  • 座席指定券
  • 特別車両権
  • おトクなきっぷ

を購入可能に。

導入駅は、以下の6つです。

  • 関西空港
  • 高野山
  • りんくうタウン
  • 天下茶屋
  • >新今宮
  • 難波

また南海電鉄だけでなく、ショッピングセンターの「なんばパークス」にある238店舗と、「なんばCITY」にある223店舗でも、AlipayやWeChatpay、さらにはOrigami Payを受け付けています。

Alipayとは、アリババが提供する中国の電子決済の1つ

Alipayとは、中国の「阿里巴巴集団(アリババ)」が提供する電子決済の1つです。

もともと中国で人気のECサイト「淘宝網(タオバオ)」の、公式決済として広まったもの。中国でAlipayを使った決済額は、2017年だけで約3,450兆円にものぼります。

中国では買い物からタクシー料金、公共料金の支払いにまで対応しているため、Alipayを使う人が少なくありません。

またAlipayは、「Pay Pay」の加盟店でも決済が可能になりました。詳しくは「PayPayがAlipayと連携。中国人インバウンド客の増加を図る」をご一読ください。

南海電鉄でAlipayを利用する流れ

きっぷの購入にAlipayを利用する流れは、以下の通りです。

  1. お客さまがAlipayの決済画面を用意する
  2. 駅員がモバイル決済専用の端末で読み取る

今回のシステム化では、窓口にある端末機1台につき、1台のiRITSpay決済ターミナルを接続しています。そのため、購入にはお客さまのスマホ画面を読み取るだけで、面倒な手続きなどは必要ありません。

とはいえ、Alipayのようなモバイル決済は日本の交通機関だとまだまだめずらしく、取り入れる利点はわかりにくいですよね。

そこで続いては、交通機関が電子決済を導入するメリットを解説します。

南海電鉄のAlipay導入のように、交通機関が電子決済を受け入れるメリット

交通機関がAlipayなどを受け入れるメリットとして、

  1. 窓口の混雑解消
  2. 利用客の増加
  3. 周辺にある施設の売上アップ

の3つを解説します。

1.多言語の対応や両替の案内がなくなり、窓口の混雑解消に

今までインバウンド客が日本の電車を利用するには、日本円を用意する必要がありました。しかし電子決済の導入で、インバウンド客は日本円を用意せずに、電車を利用できるようになっています。

また駅員が中国語できっぷの買い方を案内することも減り、インバウンド対応に時間がかかりません。窓口を利用するお客さまが減り、混雑の解消につながります。

2.Alipay導入が他の交通機関との差別化になり、中国人の利用が増える

日本円の用意が必要なくなったことにより、日本の電車を利用するハードルが下がります。

南海電鉄の場合、「関西国際空港」に駅を持つため、もともと中国人インバウンド客の利用は増えつつあります。また関西国際空港は2017年に、インバウンド客1,500万人の利用が確認できていたため、さらなるお客さまの増加を予想していました。

出典:Lmaga.jp「南海、日本初の窓口モバイル決済導入」
https://www.lmaga.jp/news/2018/06/43950/

しかし大阪市内に向かうとき、途中でJR西日本など他の路線を利用するインバウンド客も多く、分散化が見られていました。そのため他との差別化として、電子決済を導入することに。

Alipayの影響もあってか、南海電鉄の2017年4月から12月の利用客は1,122万人を突破しています。これは前年から11%もの増加です。

出典:日本経済新聞「南海、空港線乗客6年で倍増 訪日客取り込み 次は難波」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26393510R30C18A1LKA000/

このように、電車を利用するインバウンド客の利用客の増加が期待できます。

3.周辺のショッピングモールや空港の売上アップにつながる

南海電鉄のように、周辺のショッピングモールなどにも電子決済を導入することで、集客や売上アップにつながります。

例えばなんばパークスやなんばCITYでは、Alipayの導入にあわせて館内全体で「常時10%オフ」のセールを開催しました。

さらには「Origami Pay」の利用者が対象ですが、初めてOrigami Payを使って決済した場合、店舗ごとに10%オフの割引を適用。また2回目の決済には、2%オフになるサービスも行い、お客さまの購買意欲を刺激しています。

このようにAlipayの導入は、全体的なインバウンド客の増加や売上アップにつながります。

一方で、訪日中国人が使う決済手段は、Alipayだけではありません。

最後に、知っておきたい決済方法をいくつか紹介します。

南海電鉄が導入したAlipay以外に、知っておきたい電子決済

Alipayのような電子決済として、

  1. WeChatpay
  2. QQ Wallet
  3. Origami Pay

の3つを紹介します。

1.WeChatpay

「WeChatpay」とは、中国の連絡アプリ「WeChat(微信)」を使う決済方法です。

WeChatpayはQRコードやオンラインでの決済に対応しており、中国国内での利用者は6億人、決済額は600兆円を超えるほど。

出典:株式会社アプラス「WeChatとは?」
https://wechatpay.aplus.co.jp/

日本でもコンビニや百貨店など、利用できる店舗が増えつつあります。南海電鉄のようにAlipayとあわせて導入することで、集客や売上アップにつながります。

WeChatpayについて詳しくは「南海電鉄がWeChatpayの導入をスタート。中国の電子決済を受け入れるメリットとは?」をご一読ください。

2.QQ Wallet

QQはWeChatと同じく人気の連絡アプリです。WeChatはビジネスで使う人が多いですが、QQはビジネスとプライベート、両方で使用する人が少なくありません。

電子決済「QQ Wallet」に対応しており、中国国内では約6億4,000人が利用する人気のサービスです。

QQについて詳しくは「QQとは?訪日中国人の利用アプリに幅広く対応することが、集客や消費アップにつながる」で解説しています。

3.Origami Pay

「Origami Pay」とは、主に日本国内で利用されている電子決済の1つです。

中国の決済と同じように、財布を出さずともスマホのQRコードのみで決済が可能に。ローソンやロフトなどの小売店から、アパレル、カフェまでさまざまな業種で導入されており、2018年の年度末には10万店で導入予定です。

公式サイトには英語ページも用意されており、今後インバウンド客による利用が増える可能性もあります。

このようなさまざまな電子決済を導入して、インバウンドの集客につなげましょう。

南海電鉄のようにAlipayなどの電子決済を導入して、さらなる集客と売上アップを

今回は、南海電鉄のAlipay導入について解説しました。

おさらいすると、交通機関が電子決済を導入することは、

  • 窓口の混雑解消
  • 利用客の増加
  • 周辺にある施設の売上アップ

という3つのメリットがあります。

そして中国で利用される電子決済は、Alipayだけではありません。

他にも、

  • WeChatpay
  • QQ Wallet
  • Origami Pay

などがあり、これらにも対応することでさらなる集客につながります。

また交通機関のインバウンド対策は、地方の活性化につなげるケースも少なくありません。詳しい事例は『「東京感動線/TOKYO MOVING ROUND」とは?交通機関のプロジェクトが地方の活性化につながるポイントを解説』をご一読ください。

 

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