インバウンド対策としてのairbnb:民泊新法と手続きを知ろう

シェアリングエコノミーのひとつである、アメリカ発のairbnb。活用していない手持ちの部屋や物件を、旅行者に貸し出すことが出来るサービスです。日本でも徐々に広がりを見せ、airbnbの運営を始めてみようと考えている人も、増えているのではないでしょうか。

しかし、airbnbといった民泊と聞くと、「違法なのではないか」という不安も感じますよね。実際に、手続きを行わずに運営している物件もあり、その違法性が問題になっています。

2017年に成立した民泊新法という法律により、airbnbの運営方法が変わる動きが出てきました。この法律の成立と施行により、以前よりもairbnbの手続きがスムーズに、簡易になるのです。

今回の記事で、民泊の運営方法を理解した上でサービスを提供するために、

  • 民泊新法で変わる手続き
  • airbnbを始めるまでのステップ

について、解説していきます。この記事を読んだ後は、適切な手続きで運営をスタート出来るだけでなく、airbnbがより身近に感じられるでしょう。

2017年6月に民泊新法が成立

まずは、airbnbの運営に欠かせない法律「民泊新法」について解説します。

airbnbといった民泊と聞いて、気になることが法律に反していないかどうかという点。実際に、手続きをせずに運営をする物件が見られ、グレーゾーンである民泊の運営方法に不安を感じる声も多いです。また、せっかくairbnbの運営を始めても、手続き漏れで運営停止になっては意味がありませんよね。

曖昧な民泊の運営でしたが、2017年6月に「民泊新法」という法律が成立しました。この法律は、「所属する都道府県へ申請を行えば、年間180日間を上限として民泊の運営を許可する」という内容のものです。

今まで、宿泊施設には旅館業の申請が必要でした。しかし、旅館業として運営すると、フロントの設置といった、いくつかの準備物の用意が条件となります。個人の部屋の貸し出しでは、旅館業に沿った運営はハードルが高いだけでなく、旅館業は許可制のため、必ず許可されるとも限りません。

この民泊運営が難しい現状を改善するために、民泊新法が提案され、成立しました。旅館業の許可制から民泊新法の申請制に変更することで、民泊の運営がしやすくなるというメリットがあります。施行時期は、2018年の6月頃と言われています。

airbnbを始めるまでのステップと手続き

実際にairbnbの運営を始めるには、5つのステップがあります。また、運営開始までにはいくつかの手続きが必要であり、1つでも漏れがあると継続が難しくなります。

airbnb運営に必要な5つのステップ

実際にairbnb運営を始めるには、以下の5つのステップがあります。

  1. 物件探し
  2. 都道府県への申請(もしくは旅館業の申請)
  3. 部屋の準備
  4. airbnbへの登録
  5. 予約受付

特に、都道府県への申請は重要な部分です。忘れてしまうと、airbnbの運営が出来ません。

物件探しの注意点

物件を選ぶ際は、用途地域が「工業専用地域」以外の土地に建てられた建物を選びましょう。

どの土地にも、「用途地域」が定められています。今までは、「第一種住居地域」「第二種住居地域」「準住居地域」「近隣商業地域」「商業地域」「準工業地域」といった、6つの土地にしか宿泊施設は立てられず、民泊も同じでした。

しかし、民泊新法の施行後は、「工業専用地域」以外の土地であれば、民泊の運営が可能になります。物件が「工業専用地域」に建てられていないか、契約前に確認しておいてください。

また、また、マンションの一室でairbnbを運営する場合には、管理規約の確認もしっかり行なってください。規約によっては、airbnbが運営できない場合もあります。

というのも、管理規約に「住居を他の用途に使用してはならない」という記載があれば、住居としてしか使用できません。このような記載があるマンションでairbnbを勝手に運営してしまっては、規約違反となります。

各都道府県への申請

民泊新法が施行されると、所属する都道府県への申請が必要となります。主に、以下のことを書類に沿って記入しましょう。

  • 商号や名称、または氏名、住所
  • 住宅の所在地
  • 営業所または事務所を設ける場合はその名称と所在地
  • 業務を委託する場合は、委託先の住宅宿泊管理業者の商号など
  • 図面の添付

2018年6月の施行後は、上記を申請するだけでairbnbの運営がスタートできます。都道府県への書類は許可制ではないため、申請するのみです。以前よりは、手続きがスムーズになりました。

民泊新法の施行前は旅館業の申請が必要

airbnbの手続きが簡易になる民泊新法ですが、施行は2018年の6月からです。そのため、6月以前に始める場合は、旅館業の申請が必要となっています。

旅館業は、地域の保健所へ申請します。不安があれば保健所へ相談も出来るため、申請前に聞いてみましょう。民泊新法が施行される6月以降であれば、旅館業の申請は必要ありません。

特区民泊は例外:東京都大田区と大阪府

特区民泊と呼ばれる地域は、旅館業の申請が民泊新法の施行前でも必要ありません。対象地域は、東京都大田区と大阪府です。

特区民泊とは、「国家戦略特別区域外国人滞在施設」というのが正式名称。申請して認定されれば、通常は必要な旅館業の申請が除外されます。そのため、旅館業を営む施設で必要な準備物の設置(例:フロント)も不要になり、airbnb運営のハードルが下がるのです。

対象地域に住んでいれば、民泊新法の施行前でも旅館業の申請が除外されます。他の地域よりも、スムーズにairbnbの運営がスタート出来ます。

日本でのairbnb利用者数は300万人以上

airbnbの運営を始めようとしたものの、利用者がいなければ、運営する意味がありません。日本には、airbnbのようなシェアリングエコノミーが浸透しておらず、まだまだホテルやゲストハウスを利用する観光客が多いイメージです。

しかし、airbnbは

「2015年に日本のAirbnbリスティングに宿泊したインバウンドゲストの数は約130万人でした。2016年は現時点ですでに300万人を超え、前年からの伸び率は230%を記録しています。」
【引用】airbnb citizen「Airbnb利用のインバウンドゲストが300万人を突破!」

と述べています。データから、すでに多くの訪日外国人が、日本でairbnbを利用していることが分かります。

また、観光庁が「2020年にはインバウンド数を約4,000万人に」という宣言をしました。現在日本では、訪日外国人は増加しているものの、宿泊場所がまったく足りていない状況です。そのため、新たな宿泊手段として、airbnbの利用者数は今後も増えることが期待されるでしょう。

airbnbの運営には、申請や手続きを忘れずに行おう

インバウンド需要が高まると同時に、airbnbといった民泊の注目度も増しています。違法性のイメージもある民泊ですが、2017年に成立した民泊新法によって、手続きの難しさや複雑さが変わろうとしています。

民泊新法の施行後は、今までairbnb運営に必要であった旅館業の申請が必要なくなります。また、許可制ではなく申請のみで始められるため、airbnb運営のハードルも低くなりました。

2016年時点で、airbnbの日本での利用者数は300万人と発表されています。2020年に、4,000万人の訪日外国人を呼び込む見通しも立てられていることから、airbnbの需要もさらに高まるでしょう。今回ご紹介したステップを、ひとつずつ実行しながら、違法性のないairbnb運営を行なってください。

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