インバウンドの施策:インスタグラムで訪日観光客を呼ぶ方法とは

  • インバウンドにおけるプロモーションの一つの要はインスタグラムである。
  • インスタグラムは効果的なハッシュタグを複数つけることで、言語の壁を越え世界へ情報を発信できる。
  • インスタグラムを利用したキャンペーンを実施する観光地も。訪日観光客が写真を投稿することで、さらなる情報発信と新たな観光客誘致が期待できる。

インバウンドにおけるインスタグラムの重要性

訪日外国人の観光旅行に関わる事業には、「内向きに入ってくる」という意味のインバウンド(inbound)というキーワードが使われます。
日本政府観光局は、2018年1月の訪日観光客の数を250万2千人と発表しました。これは、前年(2017年)の同じ月に比べて9%増。1月としては過去最高の数字でした。
2020年のオリンピックへ向け、訪日観光客数は今後も増加傾向が高まると期待されています。そのため、観光業においては、国外へ向けたプロモーション、つまりインバウンド向けの施策を講じることが重要になってきました。

報道発表資料 日本政府観光局
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/pdf/180221_monthly.pdf

インバウンドにおけるインスタグラムの可能性

世界に向けて観光地の情報を発信しようと考えた時、立ちはだかるのが「言葉の壁」です。訪日観光客はアジア圏からの旅行者が多く、英語や中国語といった言葉の案内だけでは不十分なことがあります。
しかし、翻訳する言語を増やせば増やすほど時間とコストが費やされるので、より多くの人に閲覧されるサイトや看板を作るのはなかなか大変。そこで注目されているのが写真投稿SNSのインスタグラムです。

インスタグラムなら、言葉で説明せずとも、写真で観光地の魅力をアピールできます。
美しい景色や、日本にしかない文化、食事の写真は、時に言葉よりも雄弁に旅行者の憧れをかきたてるでしょう。ハッシュタグをつけることによって、特定の地域や情報をまとめて見られるようにすることもできます。
むしろ、効果的なハッシュタグをつけなければ、訪日を計画している人の目に留まることは難しいといえるでしょう。

ハッシュタグの役割とは

インスタグラムにおいて、ハッシュタグは写真をカテゴライズするためのキーワードのようなものです。日本語でつけることもでき、「#渋谷ランチ」と検索するとタグのついた渋谷界隈のランチメニューや店の外観などを閲覧することができます。

ハッシュタグで検索をするメリットは、リアルタイムの口コミを見られることです。
インスタグラムは、ハイライト機能こそありますが、基本的に新しい情報が次々と投稿されます。古い順にソートすることは今のところできません。ゆえに「調べたお店が閉店していた」、「本で紹介されていたのと実物の違いにがっかりした」というケースが少ないのが特徴です。どこかの誰かが昨日食べたもの、今日訪れている風景をリアルタイムで知ることができるのが魅力です。

訪日旅行客が検索するハッシュタグとは

では、訪日観光客がよく検索するハッシュタグには、どのようなものがあるのでしょうか?
旅行を計画している人がハッシュタグを調べる傾向としては、次の3つのパターンが考えられます。

地名や特徴的なことをあらわすキーワード

これから訪れる場所がどのようなところなのか、それを知りたいのは万国共通です。地名は必ず入れて、土地に興味をもっている人の目に留まりやすいようにしましょう。
インスタグラムはアルファベットの大文字小文字を区別しないので日本の大阪を示す場合、「#JapanOsaka」、「#japanosaka」いずれの表記もOKです。ただし、1つのハッシュタグにスペースを含めることはできないので注意が必要です。
「特徴的なことをあらわすキーワード」は、温泉や着物での散策、トレッキングなど、その場所でできることをキーワードとして示します。

インスタグラムで使われている「旅行」をあらわすキーワード

世界には、旅行ブロガーや旅行のプロがいます。そうしたブロガーやプロは、全世界的にインスタグラムで使用されている「旅行」に関するハッシュタグを検索して訪れる場所を決めている場合も。「#Instatravel」、「#Travelgram」、といったハッシュタグが有名です。

日本の雰囲気をあらわすキーワード

「#CoolJapan」や「#Kawaii」と形容できるような写真は、日本好きな海外の旅行者にとって魅力的にうつるようです。また、「#VisitJapan」、「#japantrip」など、「日本旅行」そのものを示すハッシュタグもつけておくと訪日を計画中の旅行者の目に留まりやすくなるでしょう。

ハッシュタグは1回の投稿に対していくつもつけることができるので、これらを複合的に用いて、情報を発信していくことが重要です。

訪日観光客を呼び込む事例

インバウンドにおけるインスタグラム活用の可能性を確認したところで、実際の事例を見てみましょう。

日本政府観光局、Instagram フォトコンテストを開催

日本政府観光局「JNTO」はインスタグラムのフォトコンテストを開催しています。
「日本の多様な魅力を海外の方々にも広く知っていただくために、Instagram フォトコンテスト「Visit Japan Photo Contest 2018」を開催します。」としており、インスタグラムの「#unknownjapan」と連携し、日本の食文化や伝統行事などについて投稿してもらうという内容です。

https://www.instagram.com/explore/tags/unknownjapan/?hl=ja

https://www.instagram.com/explore/tags/unknownjapan/?hl=ja

一般的なフォトコンテストは、カメラ愛好家などが応募するものというような心理的なハードルも高い印象ですが、インスタグラムであればハッシュタグをつけるだけで簡単に参加ができるというメリットがあります。

GO! FUKUOKA PHOTO CONCEST

地方都市もインスタグラムを活用した取り組みを行っています。「GO! FUKUOKA PHOTO CONCEST」は、福岡市が主催したインスタグラム内のフォトコンテスト。
「住みやすいまち」、「元気なまち」として評価される福岡市の魅力あふれる写真を、「#fukuokapics」のハッシュタグつきで投稿するように呼びかけたキャンペーンでした。現在、キャンペーンは終了していますが、1万8千点を超える投稿があったと発表されています。
インスタグラムは、ハッシュタグが一つのカテゴリーとして機能するので、観光冊子を作るよりも膨大な情報量を発信できます。

福岡市「GO! FUKUOKAフォトコンテスト開催」
http://www.city.fukuoka.lg.jp/gfpc/index.html

和歌山「@VISIT WAKAYAMA」キャンペーン

和歌山県は、美しい自然を観光できる秋に焦点を当て、訪日観光客を対象にインスタグラム投稿キャンペーンを実施しました。
海外のゲストならではの視点で和歌山県の美しさをSNSへ紹介してほしいというコンセプトのもとで開催し、優秀作品には名産品のプレゼントも。また、このキャンペーンに連動して、多言語観光案内が表示されるスマートプレートを観光地に設置するなど、積極的な観光客誘致もおこなっています。

外国人観光客向けインスタグラムキャンペーン「#visitwakayama」
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/062500/documents/290925_insta.pdf

池袋インバウンド推進協力会「#ikebukurolike」

インスタグラムへの写真投稿を呼びかけているのは、自然豊かな観光地だけではありません。都心の池袋でも、「池袋推進協力会」がハッシュタグを活用したインスタグラム上でのキャンペーンを実施しています。
期間は2017年12月20日から2018年2月20日まで。「あなたが見つけた素敵な池袋」を、「#ikebukurolike」のハッシュタグをつけて投稿するというキャンペーンです。投稿者には先着でオリジナルTシャツがプレゼントされ、商品券や宿泊券が当たる抽選もおこなわれるとのこと。

#ikebukurolike

鄭建明さん(@jianming.z)がシェアした投稿 –

MACHIKOCHI「インバウンド推進協力会、池袋の魅力発信へ」

インバウンド推進協力会、池袋の魅力発信へ「インスタ」で写真投稿キャンペーン

まとめ

インスタグラムは、他のSNSに比べると視覚から得る情報が圧倒的に多く、多言語サイトを整備するよりもはるかに少ないコストで、さまざまなインフォメーションを発信することができます。24時間で消える動画「ストーリー」も、活用次第では魅力的な宣伝のツールになっていくでしょう。

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