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観光庁が「最先端観光コンテンツインキュベーター事業」の公開プロセスを実施。訪日消費額8兆円に向けて邁進

 観光庁は、2020年のインバウンド目標である訪日消費額8兆円に向けて、昨年から新たに「最先端観光コンテンツインキュベーター事業」を採択しています。

 これは、訪日客1人当たりの消費額を底上げする取り組み。現在は1人当たり15万円ほどですが「訪日消費額8兆円」を達成するためには、およそ20万円にまで引き上げる必要があります。

 そして6月13日には、改めて事業の実態を把握し今後の方針や進め方、予算要求などに活かす「行政事業レビュー」という会議が実施されました。

 会議は外部の有識者9人が参加しており、当日の様子がニコニコ生放送で中継されて全国に公開。これらのことから、今回の会議は「公開プロセス」と呼ばれています。

「最先端観光コンテンツインキュベーター事業」は新規事業によるコト消費の充実を推し進めるもの

 「最先端観光コンテンツインキュベーター事業」は、訪日消費額8兆円を達成するために観光庁が実施するインバウンド向け新コンテンツの造成支援事業です。

 特に日本では、欧米諸国と比べて「娯楽サービス費」が低い傾向にあります。これは体験サービスなどの「コト消費」が充実していないという証拠です。

 そこで観光庁は、中小事業者による新規参入やITなどの新技術を活用した観光コンテンツを支援。新規事業をサポートし、成功した事業モデルを全国的に展開することで、訪日客1人当たりの消費額を底上げしようというのが事業の趣旨です。

 具体的には、1件あたり1,500万円ほどの規模を持つ事業を約30件公募して国費で支援します。実際に採択された事業には、

  • 福井県高浜市のビーチでオフシーズンの体験アクティビティ造成
  • 中部国際空港の「VR忍者体験」

などが挙げられます。

「公開プロセス」では有識者による厳しい意見も

 「公開プロセス」は、6月13日に中央合同庁舎で実施されました。外部の有識者としては、「観光立国論」などの著書で知られるイギリス出身の経営者デービッド・アトキンソン氏を含めた9名が参加しています。

 議論は主に、今回の事業計画である「地方の中小事業者への業務委託」が訪日消費額8兆円につながるかを疑問視。観光庁の担当者に、有識者からの様々な質問が行われました。

 中でも「1つの地域で成功した事業モデルを全国的に展開することで、訪日消費額8兆円を達成できるかは疑問」という意見が複数の有識者から出ています。

 そして会議の最後にはこの議論について投票が行われ、

  • 廃止に2票
  • 抜本的な改善が必要に3票

となりました。

 確かに地方の中小事業者へ業務委託をすることは、インバウンド対策だけでなく経済の循環を促し地方活性化につながるメリットもあります。

 しかし会議の投票から、少なくとも事業を横展開するだけでは訪日消費額8兆円は厳しいという結果に。観光庁は2020年のインバウンド目標に向けて、さらなる改善を推し進める必要があります。

観光庁が実施するその他の支援事業について詳しく知りたい方は「観光庁、インバウンド対応をする宿泊施設のサポート強化へ。支援を利用する事業者の拡大を図る」をご一読ください。

参考:https://www.excite.co.jp/news/article/Hounichi_incubator/

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