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日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、2019年上半期(1〜6月)の訪日外国人旅行者数は1,663万3,600人と過去最高を記録しています。前年同期の1,589万9,000人と比べても、4.6%増えている結果です。
2020年にインバウンド目標を掲げている日本では、年々右肩上がりで増加している訪日需要が経済の活性化に一役買っているといっても過言ではありません。
人口が減少している日本では、国内需要のみだといずれ頭打ちになることが予想されています。そこで各地の自治体などはインバウンド需要を取り込むことにより、地域の活性化を図っているのです。
この記事では観光資源などを活用した各自治体のインバウンド施策や、増加割合などの状況についてご紹介していきます。
2013年から2018年の外国人宿泊者数が最も伸びたのは佐賀県。次いで青森県という結果に
JNTOが公表しているデータには、訪日外客数や旅行消費額の他に外国人宿泊者数というものがあります。
その中でも、外国人宿泊者数の2013年と2018年の増加割合を見てみると1位が佐賀県です。2013年は5万5,550という結果でしたが、2018年には37万4,840と約6.75倍の伸びをみせています。
佐賀県では、主に訪日タイ人客をターゲットにした「ロケツーリズム」が推し進められました。具体的には、
- タイの映画・テレビ業界とコネクション作り
- バンコクでのプロモーション活動
を実施しています。
この取り組みにより、タイの大御所監督が手がける映画のロケ地として採用されたことが功を奏し、3年間で約15倍の観光客を誘致することに成功しているのです。
そして2位が6.07倍の伸び率になっている青森県です。早くからSNSでの発信に力を入れていた青森県は、中国で普及している「Weibo」や「WeChat」などで公式アカウントを開設。観光PR動画を投稿することで、同県の魅力を広く伝えています。
またりんごの輸出先として広く認知されている台湾からの観光客も多く訪れていることも理由の1つです。
5.5倍の伸び率で3位となった香川県は、2010年から開催している瀬戸内国際芸術祭で訪日宿泊者数を集めています。特に台湾や香港、欧米豪からの旅行者に根強い人気があるようです。
瀬戸内国際芸術祭は香川県だけでなく、5.41倍で4位になっている岡山県の島々も舞台となり同様の誘致効果がありました。さらに岡山県は岡山空港に格安航空会社の旅客機が就航し、台湾などから中国・四国地方に向かう訪日客の玄関口となったことが増加の要因として挙げられます。
今後ますます需要の増加が予測されるインバウンド市場。国や自治体、企業などが一丸となって地域の魅力発信に努め、より多くの訪日客を呼び込むことに期待が高まります。
2018年の外国人宿泊者数が大幅に増加している北陸信越4県について詳しく知りたい方は「北陸信越4県の宿泊旅行統計。アジア圏からの旅行者が増加傾向に」をご一読ください。
参考:https://zuuonline.com/archives/204409
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